【タイ現地レポート】第3波真っ只中のタイ、観光大国ならではの施策も
世界各国から旅行者が訪れるタイのコロナ禍の現状を伝える現地レポート。第2弾の今回、現在首都バンコクでは第3波の真っ只中です。観光業に依存するこの国では、ゴルフ場隔離や観光地優先のワクチン接種など、様々な施策が行われています。現在の感染状況やタイ政府の対応など、一日でも早く以前のようにタイへ訪れたいと熱望している方々に少しでも有益な情報をお伝えし、現地の雰囲気を記事で感じ取って頂ければ幸いです。
※この記事は5月25日の情報を基に執筆しています。
※前回のレポートはこちら
コロナ感染者推移
日本では年末年始の第2波のときの一日の新規感染者数がピークで7860人、タイでは1730人でした。タイの方が日本よりも人口が約半分少ないことを考慮すると、日本よりも感染を防げていました。第3波の現在、日本ではピークで7900人、タイでは9630人と大きく増える日がありました。コロナ禍の1年間、常にタイは日本よりも数字上は優秀ではありましたが、今後第3波で日本よりも状況が悪くなるかもしれません。
入国規制
5月25日現在の入国規制についてご説明します。日本からの入国者には原則として14日間の隔離が義務付けられています。バンコク着の渡航者の多くは中心地にある隔離専用ホテルに2週間滞在します。3回のPCR検査を受け、無事陰性であれば隔離期間を終えて自由に行動することが出来ます。私の周りでも日本の年度始まりである4月上旬に、日本からタイに赴任する駐在員の方が多く入国しました。残念ながら第3波の影響によりビジネス目的での渡航で家族を同伴することは出来なくなりました。まだ観光目的で2週間の隔離を経て入国している日本人は少ないようです。
日系航空各社の運行状況
日系航空会社ではJALとANA共に日本からタイへの直行便往復4便のうち、半分の2便を運休としています。それでも毎日複数便が直行でタイに着ていることから日本タイ間のビジネス目的での人の移動量は多く、手続きや隔離期間はあるものの移動自体はスムーズに行われています。
ゴルフ場隔離
タイ政府は2週間の隔離が長期滞在目的の旅行者にとって退屈で渡航のネックになっていると考え、ゴルフ場を隔離施設として認定しました。これによってホテルではなく指定されたゴルフ場でゴルフを楽しみながら2週間の隔離期間を過ごしてもらう施策です。宿泊費、コース料金、食事、PCR検査全て込みのパッケージが認定された6カ所のゴルフ場で予約を受け付けています。南国タイで毎日ゴルフをしたいリタイア層に魅力的なパッケージですが、当然ながら渡航にはタイ大使館で長期滞在向けのツーリストビザの取得が必要となります。
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