【上海現地レポート】国際交流盛んな都市にもたらされた変化とは?
中国クルーズ産業の最大市場
マイクロツアーに脚光
お送りしております中国現地レポート、今回は上海の情報をお届けします。
中国で最も繁栄している都市の1つである上海は経済、金融、貿易、海運の中心地です。上海の土地面積は6340.5平方キロメートルと中国の都市の面積では最大級で、総面積の0.06%を占めています。また、地理的には本土の海岸線の真ん中にある揚子江の河口に位置しています。人口は約2,300万人で、GDPは国内で1位であり、市民1人当たりのGDPは11,451米ドルに達します。
1973年に最初の海外姉妹都市との外交関係が樹立されて以来、世界59カ国、91以上の都市と姉妹都市になりました。日本では大阪府、長崎県、横浜市と姉妹都市の関係を築いています。上海は観光資源が豊富な都市でもあり、多くの有名な観光地があります。上海ディズニーランドと上海外灘はどちらも非常に有名な遊園地です。また、東方明珠電視塔は上海のランドマークとして世界中の人々を魅了しています。
上海の観光資源について
主要な観光資源は、文化と大都市の景観の2つがあります。上海の文化資源は保存されている上海独自の習慣・文化から、現代の西洋の文化と適合した文化資源まで非常に広範囲に及びます。上海は歴史上で最も古い貿易港として、外部と接触した最初の場所でもあり、時代の変化とともに東アジアの重要な金融貿易都市になりました。
大都市の景観資源には、旧市街の古い路地や外灘沿いの100年前のヨーロッパ風の建築、陸家嘴地域の高層ビル群、城隍廟の間で思い出を運ぶ中国庭園などがあり、様々な文化が融合しあった独特の魅力を放ちます。
また上海はクルーズ観光産業への投資を積極的に行っており、中国のクルーズ観光産業にとって最大の市場であり続けるでしょう。上海のクルーズ業界全体は上流、中流、下流と構成されています。上流ではクルーズ船の設計と建造を積極的に推進し、CSSC、フィンカンティエリとの戦略的協力を深めています。カーニバルやフィンカンティエリとは約50億米ドルの価値の「2 +4」大型クルーズ船の製造契約を推進しています。また、大型国内クルーズ船の製造も正式に開始されました。
中流ではクルーズ船の就航を増やすように働きかけています。世界市場の82%を占める上位4社、カーニバルグループ、ロイヤルカリビアングループ、ノルウェージャンクルーズライン、地中海クルーズラインがアジア航海の際の最初の地を上海としました。
下流では、港のショッピングおよびレジャー施設を継続的に改善してきました。その結果、港の免税店の年間売上高は平均20億円となっています。
日本との絆が深い街
上海は中国全土で最も日本人が多い都市であり、世界でもロサンゼルスに次いで2番目となります。 2019年には約4万人の日本人が上海に住んでいました。そのうち、43%が長寧区に住んでおり、長寧区に住む日本人の大多数は、上海で最大の日本人居住地域となったグベイに住んでいます。グベイ新区に住む日本人の多くは、もともと日本企業の駐在員とその家族でしたが、現在は一般の家族も多く暮らしています。1980年代に日本領事館が淮海中道からグベイに移転したこともグベイ新区に住む日本人が増加した一因となっています。
上海‐日本線の1日あたりのフライト数は70本以上に達し、ソウルと台北に次いで3番目にランクしています。中国東方航空、中国南方航空、エアチャイナ、中国国際航空、春秋、上海航空、全日本空輸、ピーチ、日本航空、ジェットスタージャパンなど、上海‐日本線を運航する企業は10社も存在しています。
公共交通機関について、上海は多くの面で東京のような発展を遂げています。上海メトロは19の路線、459の駅、772キロメートルの走行距離を開通し、運営しています。2018年、上海メトロネットワークの平均乗客数は1日あたり1,016万人、利用の多い平日に限れば1日あたり平均1,137万人、改札通過人数は平均625万人で、上海の公共交通機関の年間利用者数の半分以上を地下鉄が占めていました。