【カンクン現地レポート】世界的ビーチリゾートのコロナ対策

 メキシコ在住32年、内カンクン在住21年、カリビアンリゾートサービスジャパン(CRSジャパン)の代表の武田徹と申します。弊社は2009年にカンクンに設立し、日本のお客様を中心にカンクン及び周辺のユカタン半島の現地ツアーや、メディア取材のお手伝いなどをおこなっています。グルメから経済までメキシコ全般に精通する関西人がカンクンの「今」をお届けします。

カンクンの感染状況

 メキシコでは感染危険を信号機の色で表し、危険度が高い順に赤、オレンジ、黄色、緑の信号機の色のように分かりやすく示されています。現在のカンクンの感染危険信号はオレンジ色で昨年12月より継続されており、毎週木曜に次週の危険度が発表されます。オレンジ色は不要不急の外出自粛、テレワーク実施、スーパーマーケットの入場制限のほか、公共交通機関(バス)やレストランは収容人数が30%に制限されるなど厳しい規制指示が出ています。

レストランは収容人数が30%までと制限されている

 観光業に関してもホテル宿泊利用部屋は50%まで、ショッピングセンターなどの商業施設への入場人数は50%までとなっています。ゴルフ場、マリーナなど屋外の観光施設に規制は設けられていませんが、主催者側の判断で定員より少なく運営し、密を避ける、消毒、飛沫防止などの対策もしっかりとられております。尚、2月20日現在のカンクンの感染者数は9557人、累計死亡者数1495人、病床率13%となっています。

ショッピングセンターの様子

 カンクンはWTTC(世界旅行観光協議会)の厳しい審査を合格し、「SAFE TRAVELES(安全であるデスティネーション)」と認定されました。現在も市、企業が一丸となり、感染防止対策を講じています。どこに行っても、検温、手消毒、靴消毒は実施されています。また、レストランのメニューは全てQRコード読み取り方式が採用されています。

 カンクンの玄関口、カンクン国際空港ではサーモグラフィーでの検温が常に実施されており、また到着時や入国前に必ず健康問診票に回答した用紙を入国管理官に提示する必要があります。これは出発時も同様です。空港内でQRコードを読み取り問診票を入手する方法、または空港内で設置された用紙に手書きすることができます。

カンクン出発時、搭乗手続きを終え、手荷物検査前に行う検温

 カンクン出発時は、最終目的地または経由する国の入国にPCR検査または抗原検査の陰性証明を提示する必要があるため、搭乗手続きの際、空港係員に提示します。現在宿泊施設によっては3泊以上宿泊者、又は泊数に関係なく無料抗原検査を提供しているホテルもありますので、詳細は旅行代理店やホテルホームページで確認下さい。

 また市内にも多くの検査機関もあり、出発前までに検査ができなかった方には空港ターミナルやターミナル入口付近でも30分以内に検査結果が分かる抗原検査所もありますので安心です。料金は17USドルまたは295メキシコペソとなります。結果はEメールと検査所でプリントされたものも受け取ることが可能です。

抗原検査所