【北京現地レポート】感染防止対策が日常生活と観光に与える影響

コロナ渦で迎える旧正月
開港後間も無くコロナ渦へ突入した大興国際空港

感染防止政策が観光に与える影響

 政府は再びの感染爆発に備え、旧正月の期間、北京への出入りを厳しく管理する予定です。北京市観光局はさまざまな旅行代理店やOTAに対して北京へのグループツアーを提供しないこと、海外インバウンドの観光事業を停止することを要請しました。

 また大規模な集会による感染リスクを回避するため有名な観光地に対しても年末年始の営業を停止するか、営業時間の短縮を求めました。なお、本要請によって発生するキャンセルやリファンド対応は前回のロックダウンの経験もありスムーズに実施されました。

 2021年1月20日、国民健康委員会はウェブサイトで新しい方針を発表しました。旧正月期間中に帰省する国民に対し7日以内のPCR検査陰性証明の提出及び14日間の隔離を強制します。

 主に影響を受けるのは、航空会社と新幹線事業です。 鉄道チケットの事前販売数が昨年と比較して約60%減少しました。そんな中、北京の高級ホテルは非常に人気があり毎日満室となっています。北京で働く地方出身者が旧正月に「ホテルバケーション」として一年頑張った自分にご褒美をあげるそうです。

 また一方で、ホテルよりも人との接触を避けながら地方の習慣も体験できる一戸建てへのホームステイも注目を集めています。旅行先の安全性が一人ひとりにとってこれまで以上に重要になり、地方を訪れる自由と宿泊の安全性の両方が満たされるためこちらも旧正月の人気な過ごし方となっています。

公園内の湖は凍っていて、周辺の住民は湖で遊んでいます

開港1年目にコロナ禍を経験した大興国際空港

 新型コロナウイルスの流行は航空業界に深刻な影響を及ぼし、開港1年目の大興空港も例外ではありませんでした。しかしながら中国国内の航空市場は次第に需要が回復し、2020年11月の国内線売上は前年比10%の成長を達成しました。

 現在、大興国際空港は新しいスマートトラベル機能「OneID顔認証システム」のテスト中です。このシステムは自宅で顔をスキャンするだけで空港での本人確認が通過できるようになります。IDカードを忘れたり搭乗券を持っていない場合でも顔をスキャンするだけですべての搭乗手続きを完了することができます。また、大興空港は搭乗手続きに時間がかかり食事ができない人のために空港内での食事の配達サービスを開始しました。空港アプリを使用して搭乗口で食事を受け取ることができます。

開港1年目の大興国際空港