【イレギュラー運航】JAL羽田/シカゴ線30名、ANA成田/ニューヨーク線16名など

  • 2020年12月14日

 国土交通省が先週発表したイレギュラー運航報によれば、12月5日に日本航空(JL)の羽田発シカゴ行きJL10便が羽田空港を離陸し上昇中、右側の第2エンジンの抽気系統に不具合が発生したことを示す計器表示があったため、同空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、JLは機材を変更したのち再運航した。

 また、同日にエアドゥ(HD)の羽田発旭川行きHD087便が、羽田空港を離陸し上昇中、機体後方にある貨物室の扉が確実に閉じていないことを示すライトが点灯したため同空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、HDは機材を変更したのち再運航した。

 12月6日には北海道エアシステム(HAC)の函館発奥尻行きHAC2891便が、函館空港を離陸し機体の脚上げ操作を実施しようとしたところ、脚上げレバーが動かなかったため同空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、HACは同便を欠航した。

 12月7日には琉球エアーコミューター(RAC)の那覇発南大東行きRAC861便が、飛行中にプロペラの除氷系統に不具合が発生したことを示すライトが点灯したため、那覇空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、RACは機材を点検整備したのち再運航した。

 12月8日にはJLの羽田発那覇行きJL921便が羽田空港を離陸した直後、3つある油圧系統のうち1つの作動油量が低下したことを示す計器表示があったため、同空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、JLは機材を変更して再運航した。

 12月9日には全日空(NH)の成田発ニューヨーク行きNH10便が、成田空港を離陸し上昇中、左側の空調系統に不具合が発生したことを示す計器表示があったため、同空港に引き返した。乗客乗員にけがはなく、NHは同便を欠航した。

 それぞれの詳細は以下の通り。

※イレギュラー運航:航空機のシステムの一部に不具合が発生した場合などに、乗員がマニュアルに従い措置した上で、万全を期して出発地に引き返す、目的地を変更するなどの対応をおこなった結果、予定が変更されるもの。一般的には直ちに運航の安全に影響を及ぼすような異常事態ではない。

日時便名出発空港到着空港乗客数機材
12月5日JL10便HNDORD30名B777-300ER
12月5日HD087便HNDAKJ67名B737-700
12月6日HAC2891便HKDOIR1名SAAB340B
12月7日RAC861便OKAMMD48名DHC-8-402
12月8日JL921便HNDOKA154名B777-300
12月9日NH10便NRTJFK16名B777-300ER