県境移動は「新しい旅のエチケット」を、観光庁と業界が提案

 コロナウイルス感染症の拡大防止のため、自粛が要請されていた都道府県境をまたぐ移動が全面的に解除された6月19日、観光庁と観光関連業界は、旅行者向けに「新しい旅のエチケット」を提案した。

 楽しくあるべき観光産業らしく、イラストと五七五調の表現で、押しつけがましくなく、軽快なエチケットの提案ができた。

 「楽しくも、車内のおしゃげり 控えめに」「旅ゆけば、何はともあれ、手洗い・消毒」「こまめに換気、フレッシュ外気は旅のごちそう」「おみやげは、あれこれ触らず目で選ぼう」

 「混んでたら、今はやめて、後からゆっくり」「だいじょうぶ、観光地は、いつでもあなたを待ってます」といった具合。

イラストと五七五調で

 ただ、今のところ、「新しい旅のエチケット」を、ポスターなどで旅行者が目にする機会は多くなさそう。

 日本旅行業協会(JATA)は19日の定例会見で、「新しい旅のエチケット」を紹介したが、「つくったものの、予算がなく、駅や空港でのポスター掲示の予定はありません」とのことで、当面は業界団体や観光事業者のウェブサイトなどでの紹介にとどまりそう。

 観光関連業界では、6月以降、宿泊業界、旅行業界、バス業界、航空業界などが、感染症対策の専門家の意見を聞きながら、ぞれぞれのコロナウイルス感染拡大防止ガイドラインを策定・発表し、旅行再開に向けて、受け入れ態勢を整えてきた。

 県境の移動制限が解除され、観光再開の機運が高まることに期待を寄せ、旅行者の協力を得ながら、ウィズコロナの時代に、新しい旅行の楽しみ方の浸透を目指す。


情報提供:トラベルニュース社