JALとハワイアンの共同事業は「不許可」、米運輸省が正式決定

  • 2020年3月17日

 日本航空(JL)によると米国運輸省(DOT)はこのほど、JLとハワイアン航空(HA)が申請していた共同事業(JV)について、実施に必要な独占禁止法適用除外(ATI)を「不許可」とすることを正式に決定した。両社は2018年6月にJVを申請したが、DOTは昨年10月には「現在の提携関係を通じて消費者に提供している以上の利益を提供することはなく、ATIという特別措置を講じる必要は無い」との見解を示し、不許可を仮決定していたところ(関連記事)。

 両社は翌11月には、仮決定で指摘を受けた項目に対する補足説明と追加施策をとりまとめて再度の申請を行っていたが、結局許可を得るには至らなかった。JLとHAは17年9月に包括的業務提携契約を締結し、18年3月にコードシェア、10月にはマイレージ提携を開始済み。しかし運賃や運航スケジュールを2社間で調整することはできないため、戦略の見直しを迫られることとなる。

 JLはこれまでにも複数の航空会社とJVを実施しているが、ATI除外が認められなかったのは今回が初めて。今後については「不許可に至った理由を分析し、今後の対応についてはHAとともに検討する」としている。