旅行・航空業界でAmazon Payが注目される理由－ビジネスチャンスを逃さないために[PR]
日本最大級のOTA「エアトリ」がAmazon Payを導入
コンバージョン率の改善にも貢献
消費市場で急速に進むキャッシュレス化。旅行市場もその例外ではない。一方で旅行業界ではクレジットカードの不正利用問題が浮上している。そこで、信頼できる決済環境の確保とキャッシュレス化とを両立できるソリューションとしてAmazon Payに注目してみた。
日本にも押し寄せるキャッシュレス化の波
現金への信頼が厚い日本では、世界各国に比べてキャッシュレス化が遅れてきた。経済産業省によればキャッシュレス決済比率は欧米主要国では50％前後の国が多く、中国は約60％、韓国では約89％に達しているとみられるのに対し、日本は20％程度にとどまる。（※1）
しかし政府は事業者の生産性向上と消費者の利便性向上などを理由に、キャッシュレス化を推進する方針を打ち出しており、経済産業省の「キャッシュレス・ビジョン」では25年までにキャッシュレス比率40％を目指すとされている。（※1）
キャッシュレス決済手段の代表例であるクレジットカードの取り扱い額は年々増加している
日本におけるキャッシュレス化の主役はクレジットカードだ。「クレジットカードに関する総合調査」2018年度版調査結果レポート（JCB）よると、その保有率は80％を超えるとの調査結果もあり、日本クレジットカード協会（JCCA）の2018年の調査では18年のカード契約枚数は2億5000万枚を超え、成人人口比で1人当たり約2.5枚となっている。
またクレジットカードショッピングの取り扱い額は17年、18年と2年連続で前年比2ケタ台の伸びを示しており、23年度のクレジットカード市場規模は100兆円に達すると試算する民間シンクタンクもあるほどだ。（※2）
カード決済と相性の良い旅行業界
クレジットカード決済の増加を後押ししている要因の一つがネット取引の拡大で、オンラインショッピングの決済手段としてクレジットカードが重宝されている格好だ。旅行商品の取引も急速にオンライン化が進んでおり、消費者のキャッシュレス決済への抵抗感も急速に低減しつつある。旅行業界との相性の良さも特徴だ。
「クレジットカードに関する総合調査」2018年度版調査結果レポート（JCB）によれば「支払いの際のクレジットカード利用者の割合」は、航空券（78.5％）、旅館・ホテル（74.0％）、旅行代理店＜パッケージ旅行代金含む＞（71.1％）と旅行関係の利用がいずれも7割を超え、フリマサイトのオンラインショッピング（73.1％）並みの利用比率となっている。
普及に伴い急増するカードの不正利用
旅行業界の被害も深刻化
しかしクレジットカード決済の普及に伴い、不正利用被害も増加している。日本クレジット協会（JCA）の2018年の調査によれば、クレジットカード不正利用被害額は15年に約121億円だったが、3年後の18年には1.9倍の235億4000万円まで拡大。さらに19年は1月～6月の半年間だけで137億円に及んでいる。
カード情報の盗用やカードの偽造、なりすましなど不正手口はさまざまで、最近では旅行商材の取引を狙った不正も増加。もともと旅行商材は換金性が低く狙われることが少なかったが、最近では換金目的で旅行エージェントを運営する海外の不正ブローカーの存在も指摘されるほどで、不正の手口は高度化し旅行業界の被害が顕在化しつつある。
クレジットカード不正利用被害の発生状況（日本クレジット協会の資料を加工して作成）
このため旅行業界では大手OTA（Online Travel Agent）が中心となり不正利用対策のための共同プラットフォーム「旅行業不正検知共通プラットフォーム（JIRSTA）」を立ち上げたほどだ。また旅行業界向けの不正利用防止ツールを開発してサービス提供している企業もある。不正利用だけでなくクレジットカード・データからの個人情報流出のリスクも懸念される。
国際航空運送協会（IATA）は個人情報保護を徹底するため加盟店舗に対し、クレジットカード情報取り扱い企業向けの国際セキュリティ基準「PCI DSS」の準拠を求める方針を打ち出したが、新たな負担増となるだけに旅行会社側には戸惑いも広がった。
旅行業界のキャッシュレス化を牽引してきたクレジットカードだが、カード決済の課題を解決しつつキャッシュレス化を進める必要性に迫られているのが現状だ。
出典
※1 経済産業省キャッシュレス・ビジョン（平成30年4月）
※2 株式会社矢野経済研究所 クレジットカード市場に関する調査を実施（2019年1月11日）