トラベルポート新CEO、「JALとの関係不変」-環境変化対応に自信

  • 2019年10月10日
グレッグ・ウェッブ氏(※キャプチャ画像)

 トラベルポートCEOに8月1日付けで就任したグレッグ・ウェッブ氏が10月10日、オンラインで記者会見を開催した。そのなかで海外メディアから、日本航空(JL)がアマデウスを推奨GDSに指定したことでJLとの提携関係を失ったことをどう捉えるかと問う質問が投げかけられたが、ウェッブ氏は「GDSホスト、テクノロジーパートナーとしての立ち位置は変わらず、JLからのコンテンツの提供も変わらない」旨を語り、今後も関係は変わらないとの見通しを語った。

 JLとアマデウスとの関係においてトラベルポートは、アマデウスが「推奨GDS」として指定されたことでトラベルポートに提供される情報、つまりコンテンツが差別されるようなことがあれば契約違反であるとの立場で、記者会見後には「提携先がアマデウスに移ったというのは正しくない」と追加で説明している。

イノベーションを加速、旅行会社の可能性にも言及

 ウェッブ氏は前職がオラクル・ホスピタリティのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーで、さらにそれ以前はセーバーで副会長を務めていた経歴を持つ。ウェッブ氏は会見で、そうした経験を踏まえたうえでトラベルポートについて、社員の優秀さなどによって「他社よりも素早い展開が可能」であり「将来的なイノベーションを加速できる」と評価し、環境変化への対応に自信を示した。

 また、日本市場については目下のラグビーワールドカップの盛り上がりや来年のオリンピック・パラリンピックの追い風に触れ、今後も可能性のある重要な市場と言及。また、従来型旅行会社についての質問に対しては、「業務渡航とレジャーで状況は異なる」と語ったうえで、前者はむしろ「信頼できる情報源」としての旅行会社の役割が増していくと予測。レジャーについても、「今でも成功している大きな旅行会社があり、一方ではニッチで専門的な小規模旅行会社も活躍している」と可能性は充分と分析した。