エアプサン、今後は仁川からも国際線、成田など視野に
日本就航から10年、「FSC並み」の営業で各所と関係構築
今後はNDC導入でオンライン販売も強化
-仁川路線の運航開始に向けた、機材拡充などの準備状況は
朴 現在の主力機材はA321-200型機で、来年春にはA321neo型機を2機導入することも決まっている。機材数は十分に足りているので、余力でチャーター便の運航にも積極的に取り組んでいるところだ。
日本においては16年8月に、LCCでは初の第三国チャーターとして成田/グアム間を運航した。今夏も7月から9月にかけて成田/グアム間で、8月には北九州/グアム間でもチャーター便を運航する予定だ。
-日本からの韓国以遠需要についてはどのように見ていますか
朴 BXは韓国から香港、マカオ、セブ、ダナン、シェムリアップ、ビエンチャン、コタキナバルなど26都市への国際線を運航しているが、日本から直行便があるデスティネーションに関しては、正直に言って競争力があるとは思っていない。直行便がない都市からであれば可能性もあると思うが、今のところは主な関心事ではない。
-すでに福岡/釜山、大邱線を運航しているなか、6月5日には北九州/大邱線に就航しましたが、そのねらいについて教えてください
朴 北九州/大邱線を毎日1往復運航することで、福岡と北九州を合わせた「九州北部」と、釜山と大邱を合わせた「韓国南部」を結ぶ便は毎日6往復となる。これだけの便数があれば観光需要は勿論、ビジネス需要にも対応できる。福岡と北九州を別々の空港と捉えると、近接する2つの空港から韓国の同じ都市への路線を開設した理由が見えにくくなるが、単に「九州北部と韓国南部を結ぶ路線を強化した」と捉えれば、我々のねらいも理解しやすいだろう。
-日韓路線の今後の需要の見通しをお聞かせください
朴 日韓間の旅客需要に大きな影響を与える事象は数年ごとに発生している。12年の李明博大統領による独島(竹島)上陸から、15年のMERS(中東呼吸器症候群)問題、17年の北朝鮮によるミサイル発射などは大きく影響した。しかし、これらの経験を経て、利用者にも、ある種の免疫のようなものができてきたと感じている。
直接的に身の危険を感じる地震や火山の噴火などは別だが、政治的な問題に影響されることは徐々に減ってきたのではないか。今後は政治の状況に関係なく日韓の交流が活性化し、旅客需要も拡大していくと見ている。