海南島、直行便就航で日本人増加-ゴルフや温泉などアピール
海南省旅游・文化広電体育庁(海南省政府観光局)はこのほど大阪市内で観光セミナーとレセプションを開催し、日中の観光業界とゴルフ業界の関係者100名が参加した。海南省政府観光局所長の麦有旺(マイ・ヨウワン)氏は冒頭で「本日の機会を通じて日本の先進的な観光産業のモデルを学ばせていただくと同時に、海南島の新しい魅力も皆さまにお伝えしたい」と挨拶した。
海南島は熱帯と温帯に属し、年間の平均気温は22度から25度と安定。緯度はハワイとほぼ同じであることから「中国のハワイ」と呼ばれている。2月には海南航空(HU)が関空/海口線に就航したこともあり、今年1月から4月までの日本人訪問者数は前年比が23.5%増と大きく増加している。
麦氏は「海南島は規制緩和が進められて、中国における自由貿易の試験エリアとなっており、そのなかで観光業は重要な柱のひとつ」と説明。昨年末には買い物における免税金額の上限が引き上げられるなど、各種の優遇措置が実施されていることや、今年の5月には日本人の無査証滞在可能日数が15日間から30日間に延長されるなど、さまざまなアドバンテージがあることを伝えた。
また、さまざまな観光客のニーズに応えられるよう、ゴルフなどのスポーツや、ビーチリゾート、文化、MICEなど10つのテーマを打ち出していること、中国の省では最もラグジュアリーホテルが多く、159ものホテルブランドが進出していることも強調した。温泉リゾート施設も6ヶ所あり、「日本の皆さまは温泉が大好きだと聞いているので、ぜひ体験してほしい」という。
ターゲットについて麦氏は「まずはゴルフをアピールしていく」と述べ、特に10月から4月までの寒い時期に「暖かい海南島でプレイを楽しんでほしい」とアピール。先月には観光商品造成や国際ゴルフ大会の誘致などを目的とする「海南国際ゴルフ連盟」を発足しており、今後は日本・韓国・オーストラリアのゴルフ業界と連携を強化することも語った。今後はメディアへの広告や旅行会社向けの研修旅行などを積極的におこない、認知度を高めるという。
なお、近年は海南省の代表団による日本訪問や、日本の旅行会社による海南視察など、交流が活発化しているところ。海南島への視察に参加したことのあるPSBのCEOの加藤正則氏は「今後はHUの直行便が週4便に増えると聞いている。素晴らしい観光地があるので、放っておいても売れるデスティネーションになるのでは」と期待感を表した。