タヒチ、市場回復へ早期予約推進、7月には新キャンペーンも
タヒチ観光局は6月4日、東京で「タヒチの島々セミナー2019」を開催し、観光局がプロモーション戦略を説明したほか、ホテル、ランドオペレーター、クルーズ会社、航空会社などもプレゼンテーションを実施し、関係者も含め約140人が集まった。
同観光局ジェネラルマネージャーのジャック・ウエノヤマ氏は冒頭、2018年に日本人訪問者が9912人と前年比約22.6%減少したことに言及。「各国からタヒチへの訪問者が増えており、今年2月末までの数値でも米・仏は30%増となった一方、市場3番手の日本は26%減だった」と述べた。
昨年の日本人の減少について、同観光局日本支局COOの森啓三郎氏は「北米路線増加で利用可能な客室数が減少し、料金が高止まりしている。90日前から直前になる日本人の予約傾向から、需要の高いシーズンに部屋がない状況となり、リーズナブルな競合デスティネーションが台頭した」と分析。そこで、観光局では日本人旅行者数の回復に向け、早期予約メリットの紹介や、ハネムーン向けだけでない新たな商材の開拓・紹介、タヒチの認知度アップ、旅行会社向けセミナーや研修の増加などによる最新情報の提供・連携強化に取り組むことを明言した。
今後のプロモーション活動は、2016年から続くキャンペーン「マナに包まれて」を継続。さらに「早期割引」のデジタルバナー広告を6月末まで実施後、7月からは新キャンペーン「あなたの楽園を見つけよう。」を開始する。これは、タヒチでできるさまざまな体験を映像で紹介するもので、トレッキング、乗馬、花を編むなど96種類のアクティビティが見られるという。また、キャンペーンの成果を計測・分析するデジタルツール「ADARA Impact」を同観光局はグローバルで導入している。
森氏によると、旅行業界向けには、大規模なセミナーだけでなく、営業所単位などの個別セミナーも積極的に実施していく。「タヒチ・スペシャリスト・プログラム」も強化し、今年10月以降に内容を刷新した新プログラムを展開する考え。
このほか、エア・タヒチ・ヌイ(TN)の向田将也氏は、9月6日から切り替わるB787-9型機のサービス内容のほか、冬期スケジュールでは復路が日・金の1時30分発となるため最終日のパペーテ泊が不要になることを説明。さらに、TNは好調のイースター島に加え、「2020年2月あるいは3月にプンタ・アレーナス、エルカラファテなどパタゴニアへのチャーターを予定している」という。今後は旅行会社専用サイトを公開、ヨシダナギ氏撮影による新広告もスタートすることが発表された。
各ホテルの改装情報では、タヒチ イア オラ ビーチ リゾート マネージド バイ ソフィテルの水上バンガローの改装が今年5月に完成しており、ボラボラ・パール・ビーチリゾート&スパは今年12月から5ヶ月かけて全面改装し、水上バンガローを30弱増築して来年4月末にソフトオープンするという。