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ラオス、観光大臣来日で観光促進に注力-19年末に九州へ直行便も

  • 2019年5月29日

(右から)藤田氏、 ヴォンダーラー氏 、 スンダーラー大使 ラオス情報文化観光省と日本アセアンセンターはこのほど、「ラオス最新観光セミナー」を開催した。冒頭の挨拶で日本アセアンセンター事務総長の藤田正孝氏は、2018年のラオスへの日本人訪問者数が前年比で約21パーセント増の3万9000人となったことを報告。また、日本アセアンセンターではアセアン諸国で研修をおこなっており、ラオスのルアンパバーンでは観光従事者に対して、自然や文化遺産の保全を観光者にどのように伝えていくかというインタープリテーションの研修を実施したことを紹介した。

 ラオスフェスティバルに合わせて来日したラオス情報文化観光大臣のボーセンカム・ヴォンダーラー氏からは近年、多くの国で観光分野が急速に発展していることに触れ、ラオス政府もその重要性を認識しており、雇用創出につながる観光分野の促進に注力していくと説明。

 ヴォンダーラー氏は「ラオスには文化や自然など多くの魅力的で多彩な観光地がある」とアピール。ラオスは現在、ルアンパバーンとワット・プーの2つが世界遺産に登録されているが、現在ジャール平原の登録を待っている状況で、申請が通れば3つ目の世界遺産となる。

 「日本とラオスは長い間友好関係が続いており、日本で開催されている様々なイベントに参加し、ラオスの観光、食、文化を伝えている」と日本での活動を説明するとともに、日本政府がラオスに継続的な支援をおこなってきたことに感謝の意を述べた。

 また、ラオス情報文化観光省観光マーケティング副局長のブンラップ・ドゥアンプーミー氏からはラオスの観光情報のプレゼンテーションをおこなった。観光地では「歴史」「文化」「自然」「世界遺産」のテーマを列挙し、例えば文化では11月に開催されるラオス最大のお祭りというタートルアン祭りを紹介。自然では、120メートルの高さがあるタートファン滝や全長11キロメートルのセバンファイ洞窟をアピールした。

坂田氏 このほかラオス航空(QV)の新規国際事業開発本部長の坂田文保氏から、同社が日本への直行便を計画していることを明かした。機材はA320型機でルアンパバーンとビエンチャンから福岡空港へ週4便での就航を申請中だという。発着枠が確保できない場合は熊本空港での就航をめざす予定だ。

 坂田氏は「昔と違って航空会社は就航地のデスティネーションプロモーションをしなければビジネスとして成り立たなくなった」として、ラオスを中心にタイのチェンマイ、チェンライ、イサーン地方の商工会議所などと話し合い「九州ジャパンツーリズムプロモーション」と題し双方向でのプロモーションを実施していくという。

 すでに九州観光機構が九州地方の観光パンフレットをタイ語で7000部作成し、チェンマイ、チェンライ、イサーンのショッピングモールで配布しており、「北タイから日本に来ている40万人のうちの5パーセントを九州に送客することをめざす」と述べた。

 また、日本人向けのアウトバウンドのプロモーションでは「歴史的ラオスの旅」と題し、14世紀でインドシナ半島で最大の王朝であった地域であるラオス全土、タイのチェンマイ、チェンライ、イサーン地方、カンボジアのシェムリアップをプロモーションしていく予定だ。