楽天、Booking、Expediaが独禁法違反か、公取委が立入検査

  • 2019年4月10日

 公正取引委員会は4月10日、独占禁止法違反の疑いにより楽天トラベル、Booking.com Japan、エクスペディアホールディングスの3社に対して立入検査を実施した。いずれも宿泊施設に対して、仲介を引き受ける際に自社サイトでの提供価格が競合サイトでの価格を上回らないよう要求するなど、不当に有利な取引を要求した疑いがあるという。

 公取委は今後、立入検査で得た資料や情報などをもとに調査を進め、違反が認められた場合は行政処分を下す予定。

 楽天は同日に「立入り検査を受けた事実を厳粛かつ真摯に受け止め、公正取引委員会の検査に全面的に協力してまいります」との声明を発表し、検査の経過などについては判明次第公表するとしている。Booking.comとExpediaグループは10日午後の時点で正式なコメントは発表していないが、本誌の取材に対して今後の調査に全面的に協力を続ける旨を回答している。

 なお、いわゆる「レートパリティ」の問題を巡っては諸外国でも問題視されており、契約に盛り込むことを禁止する国も出てきているという(参考)。