北陸新幹線開業へ決起 加賀市、大阪で謝恩会を開催/石川

  • 2019年3月14日

 石川県加賀市(宮元陸市長)は2月26日、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で加賀温泉郷PR会議・おもてなし謝恩会を開いた。旅行会社やマスコミ関係者ら約100人が出席した。謝恩会の開催は昨年に続いて2回目。

 謝恩会はテレビ番組のご当地PR動画2017でグランプリを取った作品「加賀LOVE」の映像からスタート。北陸新幹線の停車駅が「加賀温泉」か「小松」なのかをユーモラスに争うドラマ仕立ての新幹線誘致動画で、当時、ネット上で大きな話題となった。

 動画の狙いについて宮元市長は「2023年に敦賀まで延伸する北陸新幹線の全便を加賀温泉に停めるんだとの思いを持って制作した」と新幹線への熱い思いを語った。

 JR西日本の水田雅博副本部長は「北陸新幹線金沢開業後、サンダーバードの乗車率は減るものだと思っていたが好調で増結、増便しても席が取れないほど賑わっている」と話し、今日お集まりの地元の皆さんや旅行会社の方々のおかげ、と謝辞を述べた。

 また加賀市が先頭になって取り組み、日本遺産に登録された「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間―北前船寄港地・船主集落」の効果で、加賀市にある北前船関連の施設に立ち寄りガイドとともに散策する企画商品が好評で、商品をシリーズ化したことを発表。来年春の北陸新幹線開業5周年、4年後の敦賀開業まで開業の山をつないで送客していきたい考えを示し、協力を求めた。

 謝恩会を前に開かれたPR会議では、山中温泉の老舗和菓子店での「オリジナル最中作り体験」▽加賀大聖寺山ノ下寺院群での「寺宝・庭園・御朱印めぐり」▽片山津温泉での「水引き作り体験」など3温泉地一押しの体験メニューを紹介。延べ20人以上が加賀市内の宿泊施設で宿泊すると1人1泊300円を助成するMICE送客助成制度の利用も呼びかけた。

 また、加賀市内にある北前船の里資料館の入場者数が前年比で145%増になっていることや、例年1万3千食が売れる人気メニュー「加賀カニごはん」のほか地産地消の5層パフェなども紹介された。

 さらに山代温泉、山中温泉、片山津温泉の加賀市3温泉の魅力についてPR。山代温泉は旅館組合加盟旅館で楽しめる山代食べ歩きクーポンやレンタル着物でまち歩きが行えるレンタルプランを用意。山中温泉では温泉街を流れる鶴仙渓での川床や川に架かるあやとりはしや黒谷橋、こおろぎ橋を紹介した。多くの店が軒を連ねるゆげ街道が女性客の人気を誇っていることも伝えた。

 片山津温泉の魅力は柴山潟を使った様々な夏のイベント。夏には湖面を彩る大花火やうきうき縁日などを開くほか、屋形船での柴山潟周遊、柴山潟を一望できる総湯テラスなどがある。


情報提供:トラベルニュース社