主要49社、11月の国内は0.6%増、4ヶ月ぶりに増加-訪日は14%増
観光庁が取りまとめた主要旅行会社49社の2018年11月の旅行取扱概況で、国内旅行を扱う47社の国内旅行取扱額の合計は、前年比0.6%増の2747億5830万円となり、4月以来7ヶ月ぶりに前年を上回った。観光庁によれば、北海道の「ふっこう割」や西日本での「ふっこう周遊割」の効果などで回復基調になったという。
企業別の取扱額の1位はJTB12社計で、2.1%減の930億8932万円と8ヶ月連続で減少。2位はKNT-CTホールディングスで1.4%増の319億8572万円、3位は日本旅行で9.1%増の288億268万円だった。上位3社の順位は、以前は2位にランクインしていた楽天が5月を最後に取扱額を非公開にして以来変わっていない。
上位10位のうち前年を上回ったのは7社で、最も伸長したのは名鉄観光サービスで12.7%増の79億5178万円。ジャルパックも12.3%増の117億9318万円と2桁増となった。最も落ち込んだのはANAセールスで、12.9%減の127億6638万円だった。
前年からの伸び率が最も大きかったのはWILLERで62.1%増の19億2722万円。以下はエヌオーイーが38.0%増の1億7865万円、日通旅行が37.6%増の10億2035万円と続いた。国内旅行を取り扱う47社中22社が前年を上回った。
国内旅行における募集型企画旅行の取扱額は2.8%減の891億7581万円、取扱人数は5.1%減の310万6499人。1人あたりの単価は2.4%増の2万8706円だった。
訪日は6ヶ月連続で2桁増
訪日旅行を取り扱う35社の取扱額の合計は14.0%増の221億4046万円で、6ヶ月連続で2桁増となった。観光庁によれば、欧米豪市場を中心に堅調に推移したほか、団体の取扱が増加したという。
企業別の1位はJTB12社計で13.4%増の81億5416万円。2位は日本旅行で8.8%増の41億2187万円、3位はエイチ・アイ・エス(HIS)6社計19.1%増の39億3463万円だった。上位10社全てで前年を上回っており、特にびゅうトラベルサービスは5.4倍の2億2282万円と大きく伸長した。
前年からの伸び率が最も大きかったのはメルコトラベルで、8.4倍の887万円。2位はびゅうトラベルサービス、3位は京成トラベルサービスで3.3倍の135万円だった。35社中前年を上回ったのは22社だった。
訪日旅行の募集型企画旅行の取扱額は15.2%増の6億4078万円、取扱人数は3.6%減の3万8874人となり、1人あたりの単価は19.5%増の1万6484円だった。
なお、11月の海外旅行の取扱額は5.1%増の1797億6607万円で、総取扱額は2.8%増の4766億6484万円。海外旅行の詳細は別途記載(下記関連記事)。