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訪日MICE「フォト・動画コンテスト」初開催、競争激化も強み再認識で勝負

(左から)MICEプロモーション部次長の巽麻里子氏、MICEプロモーション部長の川﨑悦子氏、MICEプロモーション部市場戦略グループアシスタント・マネージャーの髙橋咲代氏 日本政府観光局(JNTO)は、MICE誘致において日本のブランディングを確立し、主催者や地域、企業など日本のMICE関係者の総力をあげた魅力発信を強化する方針で、先ごろには「第1回MICE開催地・日本の魅力フォト・動画コンテスト~New ideas start here~」を開始した。

 MICEプロモーション部長の川﨑悦子氏は、アジア諸国が経済発展を追い風にMICEに注力し、大規模な国際会議施設などの投資を強化している現状を指摘。「機能とアクセスの利便性を備えた新鋭ハードがひしめく中で差別化し、日本が勝つためには、我々のみならず主催者や受入れ地域などすべてのステークホルダーが日本の価値を理解した上で、誘致活動をしていく必要がある」と、同コンテストの企画背景を説明した。

 JNTOではすでに「日本のMICEブランド」として、タグライン「New ideas start here」やロゴなどを設定。「日本のMICEの価値」として、「知識と人材の集積地」「ひらめきを得られるユニークな生活習慣や文化」「会議やイベントの実績と運営の品質」「街の治安の良さや清潔さ」の4つを掲げ、ブランディングの強化に着手している。今回のコンテストでは、これら4点を踏まえて応募4部門を設け、関係者が日本のMICEの優位性を今一度考え、再認識を促す機会とした。

 川﨑氏は、「日本には最先端分野に加え、1000年、2000年と継続してきたものの価値を大切にし、それを発展させてきた力がある。多様性とコンテンツの深さはアジアでも特殊であり、これが競合国に対して差別化できる要素。コンテストで自分たちのユニークさを見つけ、積極的に発信してほしい」と訴える。

 応募作品は日本におけるMICEの魅力を発信する材料としても活用。19年2月の「IME2019」で展示して表彰式を開催するほか、JNTOのMICEウェブサイトや10月に立ち上げたMICEの公式Facebookアカウント(英語)にも掲載。海外向けセミナーや販促ツールなどにも使用する。

 応募者の対象は特に規定はなく、国内外から広く募集。日本でのMICEをテーマにしているが、必ずしも実際のMICEの様子の写真である必要はない。テクノロジー、伝統文化、日本の日常の風景、観光地、食など、MICEで訪日した人が目にしうる、幅広く日本らしさが伝わる写真を求めているという。

 MICEプロモーション部次長の巽麻里子氏も、「MICEと一言で言っても幅広く、インセンティブであれば観光的要素も含むし、もちろん食も含む。街頭のイベントやデコレーションなどもMICEに活用できる可能性がある。また、日本人が当たり前だと思っている笑顔での対応や清潔な街並み、施設も海外バイヤーには好評というようなこともある」と語り応募を呼びかける。

 既に応募された作品について、MICEプロモーション部市場戦略グループアシスタント・マネージャーの髙橋咲代氏は、「展示会やイベント、ユニークベニューといったMICEに直接的に関係する作品のほか、幅広く観光地や食、伝統とテクノロジーを融合したデジタルアートなど幅広く、テーマを参加者なりに解釈して応募していただいている。見ていると楽しく、こちらが気づかされることも多い。スマートフォンで撮影してそのまま応募できるので気軽に参加してほしい」と、相互の気づきが得られる機会にもなるとアピールした。

 JNTOでは、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック、大阪・関西万博など、今後日本で開催される世界規模のイベントで注目される機会を最大限に活用し、MICE誘致を強めていく。都市部だけではなく、日本の地方都市へも波及させる考えで、同コンテストでもMICEの裾野を広げるべく、日本各地からの参加を期待している。なお、締切は年明け1月7日の15時まで。

第1回MICE開催地・日本の魅力フォト・動画コンテスト

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