ピーチとバニラ、統合準備は「順調」、近く機体塗装の変更も

  • 2018年11月18日

MMのA321LRイメージ ANAホールディングス(ANAHD)代表取締役社長の片野坂真哉氏は11月16日の定例会見で、ピーチ・アビエーション(MM)とバニラ・エア(JW)の統合作業について、「順調に進んでいる」と語った。今後はANAHDが保有する株式のMMへの移転、機材の改修などに取り組み、「アジアを代表するリーディングLCCをめざしていく」という。

 11月2日には、MM代表取締役CEOの井上慎一氏がJWの代表取締役社長に就任。また、MM取締役副社長の森健明氏もJWの取締役副社長に就いている。片野坂氏によると、井上氏はすでにJWオフィスへ「何度も足を運んでいる」ところで、「非常に人気も出始めているのではないかと思っている」とコメント。そのうえで、「新しい社長のもとに皆が結集していくことが大事」であると期待を示した。

 機体は塗装の変更とともに改修も必要となるが、来春から本格的に取り組みを始める予定。株式の移転も年明けから実施する。また、マーケティング担当など一部のJW社員の関空オフィスへの異動、あるいはMMとJWの間に存在する給与など待遇面での差の是正についても、「従業員との面談を重ねながら進めている」といい、ほぼ完了したという。

 一方、安全面については全日空(NH)と「統一した基準でしっかりと見ていくことが必要」と強調。NHではパイロットの飲酒問題に注目が集まっており、この日の会見でもそれに関する質問が集中したが、片野坂氏は「全役職員の安全の徹底、アルコールに関する教育の一層の強化など、安全の堅持と再発防止に務めていく」と誓った。