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出張者がTMCに求めるものとは-トラベルポートがBTMセミナー

  • 2018年9月30日

トラベルポートの東海林氏  トラベルポートジャパンはこのほど、ビジネストラベルマネジメント(BTM)を扱うトラベルマネジメントカンパニー(TMC)や航空会社を対象にセミナーを開催した。開会の挨拶で同社代表取締役社長の東海林治氏は、ゼロコミッションの導入など旅行会社の環境が変化していることに言及し、「顧客のニーズに合ったサービスを提供しなければ収益を確保することが困難な時代」になったとコメント。「トラベルポートのテクノロジーでTMCの皆様のビジネス拡大のお役に立てるようにしていきたい」と語った。

 セミナーでは、同社ビジネスディベロップメントマネージャーの清水久司氏が、国際航空運送協会(IATA)が8月に発表した白書「Time to Fly」を紹介。IATAがNDCを浸透させるため、業務渡航の主役である企業とTMCの意見やアイデアをまとめたもので、トヨタやグーグル、アマゾンなどの企業と、英国のClarityやFCM Travel、CWTなどのTMCが参加している。

清水氏 白書によると、企業からはTMCへ求める要件として「トータルマネジメント」「リアルタイム」「個の対応」の3点と、3点全てに関わる「データプラットフォーム」が挙がった。「トータルマネジメント」はホテルや航空券などのコンテンツを網羅的に検索し、出張者に最適かつ最安な提案をすることに加え、出張時期や場所などのデータを持つTMCに健康管理のアドバイスを求めるもの。さらに、企業の年間出張費の削減や、サプライヤーへの交渉など全て丸投げできる「マネージド・サービス」などを要望する声が挙がっているという。

 「リアルタイム」は危機管理やフライト遅延・欠航などの情報を即時に提供することはもちろん、特にミレニアル世代から、旅行・出張専用のツールを使うのではなく、普段から利用しているSlackやLINEなどで旅行・出張のための情報を受け取りたいという需要があることを紹介した。

 「個の対応」は、手配実績に基づく「好み」を反映し、個別化した出張の提案を求めており、例えば企業はフライトを複数提示して出張者が選ぶのではなく、出張者の好みを知るTMCに最適な1つを選んでほしいと要望していることがわかったという。このほか、出張規定を一定以上遵守すれば賞品が貰える仕組みや、TMC版のマイレージプログラムなどのアイデアが出ているという。

 清水氏は「これら3点は連動しており個別でやろうとしても上手くいかない。実現するためにはTMCの皆様が持つ出張者のデータプラットフォームを活用すること」が重要であると語り、「トラベルポートのテクノロジーでこのデータプラットフォームをサポートし、より活用させることできる」と強調した。

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