「星のや」が台中に新開業、19年初夏-軽井沢に若者向け新ホテルも
星野リゾートは2019年初夏、台湾・台中郊外の温泉地である谷關(グーグァン)に「星のや グーグァン」を開業する。海外ではバリに続く2軒目の「星のや」ブランドで、19年1月頃から予約を開始する予定。9月27日に開催した記者会見で、同社代表の星野佳路氏は「星のやバリの時は工事が遅れたが、台中は順調。グーグァンは湯量が豊富で泉質も素晴らしく、周りの自然を含めて十分よい施設になるだろう」と期待を示した。なお、同氏は4月の記者会見で、「星のや」について国内で1軒、海外で2軒程度開業する計画を明かしていた。
新ホテルは高速鉄道台中駅から車で約90分の山の中に位置。客室はメゾネットタイプの全50室で、75平方メートルから141平方メートルまでの5種類のタイプを設ける。全室に半露天風呂を設置し、源泉かけ流しの温泉が楽しめるようにする。このほか、ホテル内にはダイニング、温泉大浴場、露天風呂、プール、スパ、ライブラリーラウンジなどを設ける予定。宿泊料金は1部屋5万円から8万円とした。
星野氏によると、新ホテルの宿泊者数の6割から7割が台湾在住者で、3割から4割が日本や欧州、米国など台湾以外からの旅行者になる見通し。星野氏は「6割が台湾、4割が台湾にとってのインバウンドで埋める、そういう実力を将来的に持ちたい」と意欲を示した。
現在、星野リゾートの国内ホテルの場合、外国人の宿泊予約の半分は自社ウェブサイト経由であることから、引き続きウェブサイトの充実をはかる。加えて、ロンドンやニューヨーク、シドニーなどで記者会見を積極的に開催してホテルをアピールする予定。欧米からアジアを訪問する旅行者に対し、日本と台湾のホテルを組み合わせた利用も呼びかける。日本人の送客についても自社サイトでの集客が主になる見通しで、星野氏は「ウェブサイトを強化することで、旅行会社と対等ないい力関係になる。依存しすぎないのは重要」と話した。
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