HIS、3Q売上高は23%増、旅行が牽引、テーマパークやホテルも好調
エイチ・アイ・エス(HIS)の2018年10月期第3四半期累計期間(2017年11月1日~2018年7月31日)の決算で、売上高は前年比23.0%増の5104億3800万円、営業利益は18.1%増の95億6300万円となった。一方、経常利益は為替差損の影響で16.1%減の103億1300万円、純利益は49.3%減の44億4000万円となった。
旅行事業の売上高は24.2%増の4548億4800万円で営業利益は16.1%増の51億4400万円。日本ではスーパーサマーセールや過去最大規模だったというチャーター便の活用などにより夏の需要獲得が好調に推移。方面別では、路線減の影響を受けたグアムが弱含みであったものの、韓国が復調したほか欧州も順調だったという。
国内旅行では沖縄で専用ラウンジなど独自性を強化。また訪日でも、欧米での営業強化に加えて自社コンテンツを大幅に増やしてランドオペレーターとしてのB2B事業に注力して好調だったという。このほか、第3国間ではインドネシア発のタイ旅行の取り扱いが6年ぶりに過去最高を更新したほか、ベトナムで日本行きのチャーター便利用ツアーやインセンティブ、修学旅行を受注するなど東南アジアが活発に推移した。
7月末における店舗数は、国内が12拠点減の282拠点となったほか、海外は国数が66ヶ国から71ヶ国に、都市数が157都市から158都市に増加した一方、拠点数は278拠点から274拠点に削減した。
ハウステンボスは入場者数が4.9%減の211万2000人となったものの、売上高が21.9%増の304億3700万円となり、、営業利益は減価償却費や場内メンテナンス費用など販売管理費の増加、電力小売事業における燃料費の上昇などにより2.9%減の50億3900万円となった。
ホテル事業では、首都圏4軒目となる変なホテルを4月に浜松町で開業。既存ホテルでも、ウォーターマークホテル長崎でのオンラインにおけるFIT需要の取り込み強化や、ウォーターマークホテルバリにおけるラマダン休暇の獲得、連結子会社化した台湾企業の寄与もあって好調であった。売上高は71.3%増の91億5600万円、営業利益は38.4%増の8億4300万円。
このほか、九州産交グループについては、昨年に熊本地震後の復興需要があったことからの反動で需要が減少したほか燃料費も上昇。売上高は2.5%減の161億2200万円、営業利益は4.5%増の3億2400万円となった。