主要49社、6月の海外旅行は7.3%増-楽天が取扱額非公開に
観光庁が取りまとめた主要旅行会社49社の2018年6月の旅行取扱状況で、海外旅行の取扱額の合計は前年比7.3%増の1788億1845万円となった。旅行会社数は今月から楽天が取扱額を非公開にしたため1社減少した。
楽天は2015年12月期第3四半期(15年7月1日~9月30日)決算から、楽天トラベルの予約流通総額などを国内EC事業の業績に組み込んで発表していた。楽天によると6月から決算との整合性を取るために旅行取扱概況を非公開にすることを決定し、観光庁に報告。国内外のOTAとの競争環境の激化も非公開にした一因という。
49社の企業別の取扱額の1位はJTB12社計で、5.4%増の506億4466万円。2位はエイチ・アイ・エス(HIS)6社計で26.4%増の340億5764万円、3位は阪急交通社3社計で6.4%増の220億1339万円となった。上位10社中7社が上回り、最も伸長したのはHIS6社計。前年を下回った3社のうち、最も落ち込んだのはジャルパックで12.6%減の41億400万円だった。
前年からの伸び率の上位は5月に引き続き電鉄系の旅行会社が多く、最も伸長したのは名鉄観光バスで54.1%増の1933万円。2位はびゅうトラベルサービスで43.3%増の7226万円、3位はジェイアール東海ツアーズで42.4%増の1億6029万円だった。
海外旅行を取扱う47社の約半数を占める取扱額が10億円を超える企業では、西鉄旅行が38.2%増の18億2184万円と最も伸長した。47社中28社が前年を上回った。
このほか、49社の海外募集型企画旅行の取扱額は0.7%減の322億2670万円、取扱人数は8.6%減の13万6831人、1人あたりの単価は8.6%増の23万5522円だった。
なお、6月の国内旅行の取扱額は0.7%減の2331億6684万円、訪日旅行は34.6%増の186億3410万円、総取扱額は3.7%増の4306億1939万円だった。国内旅行と訪日旅行の詳細は別途記載(下記関連記事)。
▽主要旅行会社取扱概況(Excelファイル)
Excelファイル