AY、メガFAMでネットワーク活用訴え-日本5路線目を検討
オウルなど7方面を訪問
視察や教育旅行の素材も
観光素材も豊富なオウル、さまざまなイベントも開催
観光デスティネーションとしてのオウルもなかなか興味深い。1605年にスウェーデン王カール9世によって建設された街では現在、さまざまな音楽イベントが開かれ、開催中は多くの若者で賑わう。なかでも世界的に有名なイベントが「エアギター世界選手権」。2006年にはお笑いコンビ「ダイノジ」の大地洋輔が優勝し、日本でも有名になった。
女性受けしそうな素材が地元のインテリアデザイナー、アンネ・パソさんが手がける雑貨ブランド「Lovi(ロビ)」。パーチ(白樺)を素材とする3Dクラフトワークは北欧雑貨として日本でも人気は高い。北欧でパーチは幸運をもたらす木と言われており、パソさんによると、「2011年には東日本大震災の被災者を応援する意味で、ムーミンのキャラクターの作品を発表した」という。オウル駅プラットフォームの隣に、昔のレストランを改装したクラフトショップがあり、最大で20人対応可能なワークショップも開催している。
このほか、オウルは市内でも自然を楽しめる。夏にはボスニア湾岸沿いに伸びる「ナッリカリ・ビーチ」で散策やサイクリングを楽しむことができる。冬には市内でもオーロラを鑑賞できる機会があり、オープントップのオーロラハンティングバスも運行されている。
各グループが視察先を報告
商品造成のヒントを探る
視察旅行の最終日には、ヘルシンキで7つのグループの視察報告会を開催した。オウル以外では、たとえばヴオカッティのグループは伝統料理と地酒などのガストロノミー、世界初の犬ぞり体験ができるトンネル、サウナに入りながらのオーロラ鑑賞などの体験を商品造成のポイントとして紹介。トゥルクとナーンタリを訪れたグループは、トゥルク城やアウラ川でのクルーズ、ナーンタリのムーミンワールドなどの魅力をアピールした。
報告会に参加したビジット・フィンランド・グローバル・セールス・プロモーション・ディレクターのヘリ・メンデ氏は「フィンランドには季節、地域にかかわらずいろいろな楽しみ方がある。北欧周遊だけでなく、モノデスティネーションとしてのフィンランドにも魅力は多い」と参加した旅行会社に改めて送客を呼びかけた。
このほか、AYグローバルセールス担当副社長ミッコ・トゥルティアイネン氏は、マリメッコ、イッタラ、ムーミン、オーロラなどのフィンランド独自の素材に触れながら、「新しいデスティネーションの開発をお願いしたい」と強く訴えた。
取材:山田友樹