静岡市第1種の国際観光が営業停止-修学旅行中心
東京商工リサーチ(TSR)によると、静岡県静岡市の第1種旅行業者の国際観光は7月2日、事業を停止するとともに破産手続きを弁護士に一任した。負債額は不明。
同社は1952年に静岡県の教育事業団体の1つとして教職員により設立。資本金は2400万円で、静岡市の本社に加えて沼津市、藤枝市、磐田市にそれぞれ営業所を置き、同県の小中学校、養護施設などの修学旅行や遠足などを中心に旅行事業を展開していた。海外・国内の募集型企画旅行として「ハッピーツアー」も実施していた。
ピークの1998年2月期には約37億円の売上高を計上していたが、以降は教育旅行に新規参入する旅行会社が増え、手数料収入が減少。採算性の悪化から資金繰りに苦労し、決済不能となったことで今回の措置に至った。
同社は日本旅行業協会(JATA)の正会員で、弁済業務保証金制度における弁済限度額は7000万円。JATAは3日から公式サイトで債権者向けに弁済業務保証金制度の案内を開始した。現在のところ問い合わせはわずかという。