カナダ各州、シーズン平準化に向け新素材を提案-RVC2018(2)
食や自然などをアピール、2州協力でのルートも提案
ケベック州、モントリオール線開設で日本支社開設へ
プリンスエドワード島(PEI)
生産者と触れ合える食体験や大自然を訴求
PEI州政府観光局では、ACのモントリオール線就航を契機として、ケベック州との協力体制を強化する。就航に合わせて6月にはメディア向けにファムツアーを実施し、日本での露出を強化したところ。日本代表の高橋由香氏によれば、訴求ポイントは「生産者と触れ合える食体験」。単なる地産地消や食べ歩きではなく、カスタムメイドできるクッキングスクールなど、一歩踏み込んだ食の体験がPEIの強みだという。
日本人旅行者は「赤毛のアン」関連素材を求める女性が多いが、他国ではPEI独特の自然に期待するカップルが多い。このため、今後は「赤毛のアン」需要を維持しつつ、PEIの大自然やシャーロットタウンでのミュージカルなどの訴求も強めていく考え。
ユーコン準州
カナダの新しい夏デスティネーションとして認知広まる
ユーコン準州ではここ数年、カナダの夏の新しいデスティネーションとして認知が広まっているところ。アジアパシフィック担当のマーケットマネージャーの山本安彦氏は「ドーソンを基点として、トゥームストーン準州立公園、イーグルプレーン、タクトヤクタックなどを含めた旅程も商品化されている」と説明した。なお、紅葉が楽しめるトゥームストーン準州立公園については、2年前からホテルの予約が入り始めるため、「日本の旅行会社には早めの対応をお願いしたい」(日本地区セールス担当の高橋由香氏)とのこと。
加えて、ホワイトホースからアラスカ州のスキャグウェイ、世界遺産のクルアニ国立公園などを結ぶ「ゴールデンサークル」ルートや、オーロラ鑑賞も可能なドーソンシティなどを引き続き訴求する。このほか、デンプスター・ハイウェイの延伸による、NWTと組み合わせた夏の需要拡大に期待を示した。
取材:山田友樹