現地レポート:メキシコ、世界のセレブを魅了するロスカボス
ハネムーンや記念日旅行に勧めたいもう一つの大人リゾート
開発進む高級ホテルと海の楽園での特別体験
高級リゾートが集約したデスティネーション
ロスカボス観光局によると、同地には70軒超・計1万6000室(2016年現在)のホテルがあり、JWマリオットやグランド・フィエスタ・アメリカーナなど、国内外の高級ブランドが揃う。現在、リッツ・カールトンも建設中だ。日本で人気のカンクンは、ラグジュアリータイプを中心にカジュアルまで幅広いリゾートがあるのと対称的に、ロスカボスは多くが5つ星クラスの高級リゾート。同観光局では、ラグジュアリーデスティネーションとしてプロモーションを進めていく方針だという。
今回滞在したのは、今年3月開業のオールインクルーシブリゾート「ル・ブラン・スパ・リゾート・ロスカボス」。メキシコ国内で10軒のリゾートを展開する「パレスリゾート」による18歳以上限定の高級ブランドで、カンクンの同ブランドのリゾートは日本人客にも人気だ。ロスカボスではすべてビーチに面した373室の客室と7つのレストラン、5つのバー、プール、スパなど、極上の滞在に必要な設備とサービスを完備。ロスカボスでは初となる日本人コンシェルジュの配置を確定しており、メニューや館内の案内などで日本語サポートを提供する。
また、同リゾートはオリジナルサービスも魅力。滞在日数に応じ、スパやエクスカーションなど、追加の料金が必要なサービスで利用できる「リゾートクレジット」を付与しており、これが滞在の幅を広げる。例えば、ロスカボスで人気のサンセットクルーズも、リゾートクレジットでの利用が可能。今回は、夕景での航行中にクジラに出会うことができた。4泊以上の滞在で「ウェディングセレモニー」を無料で提供するサービスは、ハネムーナーに喜ばれそうだ。
こうした高級リゾート滞在に、ロスカボスでの観光をアクセントに入れると、旅行の印象が大きく変わる。今回、提案するのは、現地の人々の生活に触れる体験。ハリウッドスターがお忍びで訪れるオーガニック農園「フローラファーム」は、園内の野菜や花々の色彩が、生き生きとしたメキシコを印象付ける。園内の食材を使用したレストランや雑貨、化粧品などを販売する小売店も並び、土産の購入場所としてもおすすめ。コテージやプールなどのある敷地は広く、ウェディングなど600人規模のイベント開催も可能だ。
また、サンホセデルカボの旧市街は現在、飲食店のほか、多くのギャラリーが集まり、独特の雰囲気のある一角となっている。特に「アートウォーク」の開催される木曜日の夜は、アートの展示や工芸品の出店があり、お祭りムード。観光客だけでなく市民も友人や家族と繰り出て楽しむ姿に、この地の日常が感じられる。このほか、ロスカボスから1時間ほどの小さな街、トドスサントスでのそぞろ歩きは、地域の素顔に触れる素朴な魅力がある。