政府、訪日ムスリム対応でアクションプラン策定、受入環境整備
政府は5月22日に開催した「第20回観光戦略実行推進タスクフォース」において、「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」を策定した。近年マレーシアやインドネシアなどのムスリムの多い東南アジアからの訪日旅行者が増加していることを受け、具体的な施策を関係省庁が連携して取りまとめたもの。昨年5月に決定した「観光ビジョンの実現に向けたアクション・プログラム2017」でも、同プランの策定を明記していた。
アクション・プランでは、訪日ムスリム旅行者の受入環境の整備に向け、4点の主要施策を決定。受入のための基礎知識や実践的なノウハウの習得支援をおこなう「受入環境整備に向けた知識啓発」、和食や郷土食の対応促進に取り組む「食事環境の整備」、交通結節点などでの「礼拝環境の整備」、食事や礼拝などのサービス内容の情報を提供する「ムスリム旅行者への情報提供」に取り組む。
加えて、旅行先としての日本の魅力と日本の受入環境の整備について、ソーシャルメディアやムスリムの有名人などを活用したプロモーションを積極的に実施する方針。
なお、観光庁では、2015年に発表した訪日ムスリム旅行者の受入に関する情報をまとめた「ムスリムおもてなしガイドブック」について、飲食店やそのほかの施設におけるムスリム対応事例集を追加した増補版を3月に作成。今後のアクション・プランでの取り組みに活用していく。