ラスベガス、最大の目標は直行便復活-スポーツ観戦もアピール
ラスベガス観光局はこのほど、メディアやインフルエンサー、一般客を招待し「ディスカバーLAS VEGASナイト」を開催した。このイベントに合わせて観光局幹部も来日。弊誌らとのインタビューで日本市場の現状と今後の取り組みについて説明した。
同局チーフ・マーケティング・オフィサーのキャシー・トゥル氏は日本市場について「アジア最大のマーケット。今後も非常に高いポテンシャルがある」と評価。今年3月に日本でのマーケティング業務を委託したコネクトワールドワイド・ジャパンとともに、取り組みを強化していく考えを示した。2016年のラスベガスへの日本人旅行者数は約23万6000人で、カリフォルニア州など隣州からの訪問者は含まれていないため、実際はもっと多いと推測されるという。
ラスベガスについては、かつてはノースウエスト航空(NW)と日本航空(JL)が成田/ラスベガス線の直行便を運航していたが、現在はいずれも運休。同局マーケティング担当副社長のマイケル・ゴールドスミス氏は、「我々の最大の目標は直行便の復活」と話し、ラスベガス国際空港とともに航空会社に積極的に働きかける考えを示した。
ゴールドスミス氏はラスベガスの魅力について、「エンターテイメント、ショッピング、グランドキャニオンをはじめとする大自然など、多様な楽しみ方がある」と強調。依然としてカジノのイメージが強いが、「すでにアメリカ人観光客でさえカジノを楽しむ人は少ない」という。
日本市場でも、ファミリーから女子旅まで幅広い層をターゲットに、カジノ以外の魅力を訴求する方針。さらに、MICE向けのデスティネーションでもあることから、企業のインセンティブ旅行やミーティングの誘致も進めていきたい考えだ。
ゴールドスミス氏はこのほか、23年の完成に向けて「ラスベガス・コンベンション・センター・ディストリクト」の拡張工事が続いていることも紹介。新たな観光素材として、今シーズンからNHL(ナショナルホッケーリーグ)に加わったベガス・ゴールデンナイツ、昨年からラスベガスに移転したNFL(ナショナルフットボールリーグ)のレイダースを挙げ、「アメリカのプロスポーツ観戦もラスベガスの新しい魅力になった」とアピールした。