旅工房、17年度3Qは営利が黒字に、経利と純利は赤字継続
旅工房は2月9日、2018年3月期第3四半期(17年4月1日~12月31日)の連結業績を発表した。売上高は前年比3.1%増の174億8400万円で、営業利益は第2四半期の赤字から黒字に転換したものの、97.7%減の700万円となった。経常利益と純利益はともに赤字で、経常損失は1100万円(前年度は3億1000万円の黒字)、当期純損失は1000万円(前年度は2億100万円の黒字)だった。
同社によれば、東証マザーズ上場を記念したセールや各種キャンペーンなどを実施し、回復傾向にある欧州などの需要を取り込むとともに、業務渡航や団体旅行、訪日旅行の需要獲得に努めたが、一方で強みとするハワイやグアムなどのビーチ方面が、競合他社との価格競争や北朝鮮情勢の影響などにより低調に推移した。加えて事業拡大に向けた人員増や積極的な広告展開などで販管費が増加。売上総利益は3.1%減の23億6100万円、販管費は11.7%増の23億5400万円だった。
通期予想については、11月に第2四半期決算とあわせて発表した修正予想を据え置き、売上高は9.0%増の245億4400万円、営業利益は86.6%減の4200万円、経常利益は92.5%減の2200万円、当期純利益は90.7%減の1700万円とした。同社は5月の時点では、通期予想として売上高は6.8%増の240億5600万円、営業利益は6.0%増の3億3200万円、経常利益は7.7%増の3億2300万円、当期純利益は8.2%増の2億700万円と掲げていたが、11月には足元の予約の順調を受けて売上高を引き上げ、一方で各利益は約9割減に引き下げている。
旅工房は昨年4月に東証マザーズに上場。17年度の各利益については、システム開発や広告宣伝、人員増強などによる費用増が見込まれるため、当初から「16年度よりも伸びが鈍化する」との見通しを示していた。本誌の取材に対しては、今後も引き続き投資に注力する方針を説明した。
▽株価は低空飛行-4月には2790円
なお、同社の株式の2月9日の終値は873円。初値は2070円(※)で、4月26日には2790円(※)の高値を付けたものの、その後は値を下げている。同社は株価の動向についてはコメントを控えているが、中間配当は無配で、期末配当も無配となる見込み。
※2017年9月末におこなわれた1対2の株式分割を反映。もともとはいずれも2倍の数値
※訂正案内(編集部 2018年2月13日12時55分)
訂正箇所:第3段落第1文
誤:今年
↓
正:昨年
お詫びするとともに訂正いたします。