日本航空、次期社長に整備畑の赤坂氏、植木氏は会長に

  • 2018年1月24日

▽植木氏「会社の中心に現場経験者を」

植木氏  会長に就任する植木氏は、社長退任を自ら申し出たことを説明し、「12年に就任依頼を受けた時点で、何をいつまでにするべきなのか考え、6年という期間を設定していた」とコメント。「17年度になり自分自身で自問自答した時、思ったよりもエネルギーが少なくなっていた。会長として新社長を支えるためには、今が退き時と判断した」と話した。

 赤坂氏については「長年のわたりJALグループの整備や安全運航を担ってきた。今後は社長として、培ってきたリーダーシップを遺憾なく発揮できる人物」と評価。「社長は勇気を持って己の信念を貫き、正しい決断をし続けなければならないが、その観点からもふさわしいと思った」と語った。

 現場経験が長い整備畑の人物を社長に選んだことについては、「たまたま整備出身だっただけで、全役員を見て(赤坂氏が)一番適切と思った」と説明。その一方で「会社の中心に、1人は現場経験者がいてほしい。そうしなければ航空会社の真髄がわからない」とも語った。植木氏はパイロット出身。

 植木氏はそのほか、6年間を振り返って「経営破綻後、収益体制を確立すべく構造改革の完遂とそれを永続化するための意識改革に取り組んだ」と総括。12年度から16年度までの中期経営計画については「完走しきったことは皆の自信に繋がった」と振り返った。

 今後の課題としては「JALフィロソフィ」の実践とさらなる意識改革を挙げ、赤坂氏には「会社として数字をあげるだけでなく、企業理念の達成や社員も大切にし、世の役に立つ会社にしてもらいたい」と要望した。