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アップルワールドを子会社化、求人サイトなど運営のじげんが旅行業参入

  • 2018年1月16日

「ホテリスタ」と「アップルワールド」キャプチャ画像 東京都港区に本社を置き、求人情報サイト「転職EX」などを運営するじげんは1月16日、アップルワールド・ホールディングス(APWHD)の発行済株式の100%を取得し、連結子会社化すると発表した。旅行業への本格参入がねらいで、旅行会社向けのソリューション強化や個人ユーザーの集客などに注力し、人材・不動産・自動車に次ぐ主力事業に育成する考え。取得価額は14億3900万円で、譲渡は2月9日を予定。短期目標として年間EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益)2億円以上を掲げる。

 APWHDはアップルワールド(APW)の完全親会社として、2014年にアント・キャピタル・パートナーズが運営するアント・カタライザー4号投資事業有限責任組合などの出資により設立。アント・キャピタル・パートナーズによる旅行会社への初めての投資だったが、APWについて「世界トップレベルのシステムを独自開発し、グローバルな仕入ネットワークを構築しており、海外ベンダーから高評価を受ける日本市場では稀有な存在で、大きなポテンシャルを持っている」と判断し買収を決めていた(関連記事)。

 APWHDの17年3月期における連結取扱高は55億9700万円、営業収益は7億1900万円、EBITDAは9400万円で、2018年3月期の連結取扱高は52億円、営業収益は約7億3000万円、EBITDAは約1億8000万円を見込む。なお、16年3月期と17年3月期は営業損失を計上したが、主に同組合などの株式取得時に発生したのれんの償却費に起因するもので、連結後は黒字を予定する。

 APWは現在、BtoBサイトの「アップルワールド」やBtoCサイトの「ホテリスタ」など運営。主力はBtoBで、約150ヶ国・11万件のホテル情報を主に日本の旅行会社約3000社や提携企業に提供している。今後はじげんの運営ノウハウを活用して仕入先や販売先との連携を強化するとともにBtoCサイトにも注力する方針で、短期目標のEBITDA2億円については取扱拡大や、販売経路と費用の適正化によるマージンコントロールなどで実現していくという。