岩手・大船渡のホテル碁石が事業停止、負債1億円
東京商工リサーチ(TSR)によれば、岩手県大船渡市のホテル碁石は12月5日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任した。負債総額は約1億円。
同社は1939年に創業。当初は旅館を経営していたが、72年に大規模な設備投資により、景勝地である碁石海岸の近くに宴会場や多目的ホール、大浴場を備える33室・収容人員150名の「ホテル碁石」を開業。新鮮な海産物を使った料理で利用者の人気を獲得し、高い知名度を誇っていたという。
しかし利用者が団体客からグループや家族にシフトするなか、業績も徐々に低迷。東日本大震災以降は復興に携わる作業員を受け入れるなどし、悪化していた資金繰りも落ち着いたものの、その後は再び売上高が減少して、再び資金繰りが悪化した。15年頃からは経営者の病気により事業運営に支障をきたし、後継者も不在だったことから事業継続を断念して今回の措置となった。