年間ランキング、てるみで信頼問われた1年、大手の事業再編も
さて、てるみくらぶだけで予定文字数の過半数を使ってしまいましたが、このほかではジェイティービー(JTB)とKNT-CTホールディングスの事業再編も印象的な話題でした。印象的というのは、JTBが分社化から再統合に舵を切る一方で、KNT-CTは地域密着へと進むことを決めるという真逆の決断をされた点です。
もちろん、新体制で営業を始めますといってすぐに100%のパフォーマンスを発揮できるわけがないですし、そもそも今まさに様々な準備や手続きの真っ最中でしょうから、それぞれの判断について是非を論じるべき段階ではありません。今は、現場からトップまで皆様のご苦労はいかばかりかと想像するばかりです。何もしなければ何も変わらないわけで、皆様のご努力が良い結果に繋がることを心より願います。
「リアルとネット」という対比において、リアルは時代遅れで非効率で、というのは簡単ですが、いきなりAIが人間を追い越すわけではありません。火の活用によって料理という文化が生みだされたように、いかにそれを使うかが大切でしょう。ハイレベルな話でなく、目の前にあるパソコンを少しだけ早く操作できるようにする、ですとかそんなところから、難しく考えずに周囲の詳しそうな人に聞いてみるだけでも変わっていくはずです。繰り返しになりますが、動かない限り変化は起きません。
ドラえもんののび太くんによるセリフに「もう少しうまくなってから練習したほうが」というのがあるそうですが、なかなかこれを笑い飛ばせない自分がいます。
また話がそれましたが、そもそもリアルとネットを唯一の対立軸として捉えるべきでもないように思います。トラベルビジョンにとっては読者の皆様は、トラベルビジョンの広告主のメッセージをインターネットを通じて受け取り消費者に届けてくださる(かもしれない)お立場であり、その意味で皆様はインターネット広告のエコシステムの一部であるともいえ、逆に皆様なくしてトラベルビジョンの広告は成り立ちません。
これは広告主が皆様のお力に期待をしている証であり、言い換えるとトラベルビジョンに広告が掲載されている限りその広告主は旅行会社に期待をしているということを意味します。今後は、アンケートなどを通して「売りにくさ」などを含めた現場の声を逆に広告主に届ける取り組みなどにより、広告主と読者の皆様それぞれにとって成長の機会となるようなモデルを構築していきたいと考えておりますので、是非ご協力いただけますと幸いです。
もう一つ最後に、旅行業とは関係のないことを一つ書かせてください。今年、私の妻が突発性難聴になり、半年以上が経過しても左耳の聴力がほとんど戻っていません。何を突然、とお思いかもしれませんが、この病気は誰にでも起きる可能性があるものの原因が分かっておらず、とにかく早期治療が鍵になるということを皆様にお伝えしておきたく考えた次第です。
なんだか耳が変、と言われた時にこれを知っていれば、と今でも非常に悔しく思っており、一人でもこのような思いをされる方が減ることを願っています。大げさではなく、とにかく引っ張ってでも連れていくべきでした。
ネットがどうリアルがどう、ですとかそんなことより前に、健康でなければ何にもなりません。皆様や皆様のご家族、ご友人が健やかに年内を過ごされ、来年が皆様にとって素晴らしい年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
なお、日刊トラベルビジョンは12月26日まで配信しますが、当欄はこれをもって2017年の更新を終了します。今年も1年間ご愛読ありがとうございました。来年もご愛顧賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。(松本)
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