エボラブルアジア、17年9月期は売上、営利など過去最高
エボラブルアジアが11月14日に発表した2017年9月期(16年10月~17年9月)の連結業績で、取扱高は前年比44.4%増の401億1600万円、売上高は40.8%増の56億3400万円、営業利益は34.1%増の8億2900万円、経常利益は39.0%増の7億9400万円、当期純利益は43.5%増の4億8800万円となった。取扱高、売上高、営業利益は過去最高。売上総利益は41.3%増の46億9600万円だった。主力事業のオンライン旅行事業が引き続き好調に推移したほか、ベトナムでEコマースやウェブソリューションなどの開発サービスを提供するITオフショア事業の好調も貢献した。
オンライン旅行事業の売上高は34.4%増の38億9462万円、セグメント利益は2.6%増の9億6801万円。「エアトリ」などの旅行販売サイトは、基幹システムをリニューアルしたほかマーケティングなどを強化したことで、利用者が順調に増加したという。他社への旅行コンテンツの提供では、取引先の開拓や既存客とのコミュニケーションの強化で利用額が増加。ホールセール事業は堅調に推移し、BTMサービスはクライアント数が72.7%増の1152件と大幅に増加した。
ITオフショア事業は、売上高が36.1%増の16億6100万円で、セグメント利益が97.2%増の1億6347万円。今回の決算から発表したM&Aや資本業務提携などの投資事業の売上高は2億337万円、セグメント利益は1億6735万円だった。
18年9月期の連結業績予想は、取扱高が74.4%増の700億円、売上高が25.1%増の70億5000万円、営業利益が48.8%増の15億円、純利益が35.1%増の8億8100万円。同社は次期の決算発表から国際会計基準(IFRS)を適用する予定で、前年比は暫定値となる。
今期はオンライン旅行事業において、既存の自社旅行販売サイトを「エアトリ」に一本化するとともに投資を強化。現在は札幌、福岡、沖縄で放映中のTVCMを関東や関西でも放映するとともに、10月に子会社化したまぐまぐのメールマガジン配信サービス約750万人の会員を取り込み、エアトリの会員数を現在の44万人から800万人に増やす。そのほか主力の国内航空券に加えて、今後は海外航空券の販売も強化する。
加えて、訪日旅行の取り組みも強化する。11月14日には中国大手OTAのQunar.com Information Technology Co. Ltd.と台湾の大手旅行会社の雄獅旅行社股フン有限公司(ライオントラベル)に対し、国内航空券の提供を開始した。
このほか、子会社のエルモンテRVジャパンがエイチ・アイ・エス(HIS)やi.JTBと提携して展開してるキャンピングカー事業など、新規事業の今期中の収益化をめざすとともに、M&Aなども積極的に推進。こうした取り組みにより、20年9月期に取扱高1000億円としていた目標を1年間前倒しし、19年9月期での達成をめざす。