南アフリカ観光大臣とJATA会長が対談‐今後のアウトバウンドと旅行業の女性活躍とは[PR]
認知度向上に向け両国で協力を
観光業で働く女性の連携も視野に
両国の女性同士が手を携え
観光業における地位向上を
—日本も南アフリカも、観光業における女性の登用を促す政策を進めています。
田川会長:JATA関東支部では、12年に7社の女性の役職者が集まってLADY JATA委員会を発足、女性の視点で諸問題の改善や環境整備、販売促進などを協議し、16年には女性活躍に関する提言を行いました。
トップが推進しない限りダイバーシティは進みません。JATAでは、ダイバーシティ推進を「見える化」する一環として、JATA会長表彰の形で功績のあった人を18年から表彰することに決めました。能力とやる気のある女性が役職者にいる環境を作るべく、現在、LADY JATAの提言通り環境を整備しているのが現状で、少し動きが見えてきたところです。
カーサ大臣:観光業における女性の登用は、まさに私自身が重要視して力を注いできた活動です。観光産業は、女性が多く働いている業界であるにもかかわらず上位職に就いている女性は非常に少ない。それが11年の調査で明らかになりました。観光業では私が初の黒人女性として大臣となりましたが、まだまだ官民いずれも女性の指導力が発揮できているとは言いがたいのが現状です。どうすれば優秀な女性たちが管理職になれるかを検討し、今年のINDABAでは「ウーマン・イン・ツーリズム 30 in 5」キャンペーンを立ち上げました。
これは、今後5年間で官民の観光業の上級管理職や役員における女性の割合を30%まで上げるというものです。女性たちの昇進をたやすくするため、エグゼクティブ育成プログラムも始めました。今年10月に初めての修了生を送り出しましたが、そのうち5人が名だたるホテルの総支配人の職に就くことが決まっています。
今後は、日本と南アフリカの観光業で働く女性同士のつながりも作っていきたいと思います。両国の女性同士が学び合い、高め合い、自分たちが社会を変えていくことができると思える環境が作れればよいと考えています。
田川会長:今後もさまざまな面で、ぜひ両国の協力関係を深めていきましょう。