ワールド航空の菊間潤吾氏に仏最高勲章、旅行業で初

  • 2017年9月21日

(左から)フランス観光開発機構のマンティ氏、菊間氏、フランス公使のルセック氏 ワールド航空サービス代表取締役会長で日本旅行業協会(JATA)副会長などを務める菊間潤吾氏が9月20日、フランス政府から同国の最高勲章であるレジオンドヌール勲章を授与された。40年以上に渡るフランスへの旅行市場拡大に対する貢献が評価されたもので、日本の観光産業関係者への授与は菊間氏が初めて。

 授与式は駐日フランス大使公邸で開催。勲章は、フランス公使のジャン=バティスト・ルセック氏の臨席のもと、フランス観光開発機構ジェネラルマネージャーのクリスチャン・マンティ氏より授与された。

 ルセック氏は冒頭の挨拶で、フランスが2020年に1億人の外国人旅行者受け入れをめざしており、そのなかで菊間氏をはじめとする旅行業関係者の力を「頼りにしている」と強調。また、マンティ氏も「歴史的瞬間」であると喜びを語り、授与は日本市場を重視している姿勢の表明であると説明した。

 マンティ氏によると、菊間氏が1974年にパリでホームステイして語学学校に通う旅行を初めて販売したほか、その後もミディ・ピレネーやアルザスなど当時はあまり知られていなかった地方に光を当て、さらにJATAの会長、副会長としても15年に発生したテロからのリカバリーに向けた取り組みを積極的におこなうなど長年かつ広範囲の貢献を評価したという。

 授与を受けて菊間氏は、「活躍されてきた諸先輩を思うと少し居心地の悪い思い」と語り、今後もファッションや料理の世界と同じように観光産業でも叙勲者を増やしてほしいと要望。その上で、今後もフランスへの旅行者増に尽力することを誓って感謝の意を締めくくった。