日本旅行、下期海外は10%増の11万人へ-上期は2%増の9万人

  • 2017年7月20日

 日本旅行は7月7日から、2017年下期の「マッハ」と「ベストツアー」の販売を開始した。下期は上期に引き続き、スペイン、ベトナム、カナダ、オセアニアを重点国・地域と位置づけるとともに、最重点顧客層として熟年シニア層、重点顧客層としてハネムーナーに注力する。下期は全方面計で前年比10%増の11万人の取り扱いをめざす。

 方面別では、ヨーロッパは9%増の2万3500人をめざす。同社によれば、6月のロンドンでのテロ事件などにより一時的に伸び率が鈍化したが、上期全体で見れば復調傾向にあり、前年の落ち込みに比べれば増加するという。オセアニアは商品数を増やしたことなどから28%増の4200人と2桁増を予想。

 なお、17年上期の取扱人数は2%増の9万1000人を見込む。目標は5%増の9万3600人だったが、朝鮮半島の情勢不安により、韓国への旅行者数が減少したことが響いたという。

▽JLのメルボルン線を活用しコース増、「創業112周年商品」も


パンフレットの表紙

 下期商品では、引き続き希少性や企画性、テーマ性に着目した商品を提供。重点地域のオセアニアのうちオーストラリアの期首商品は、日本航空(JL)が9月に成田/メルボルン線を開設することを受け、メルボルンを訪れるコースを4コースから7コースに増やしたほか、遊覧飛行で南極大陸を眺めるコースなどを新設した。ニュージーランドもコース数を12コースから18コースに増やした。

 ヨーロッパは「祭り」「イベント」をテーマにした商品を強化。「大好きヨーロッパ」では、イタリアではヴェニスとヴィアレッジョ、フランスではニースとマントンでそれぞれの祭りを楽しむツアー「4つのカーニバルをめぐる旅10日」を新たに設定した。

 そのほか、価格訴求型の「イチ押し」で、日本旅行の創業112周年を記念した11月から2月までの特別コースを用意。タイのチェンマイの「ロイクラトン祭り」で天燈上げ体験を楽しむコースなどを設けた。このほか、11日と22日に日本を出発する旅行者を対象に、WiFiルーターを無料で貸し出す。

 新たな取り組みとしては、添乗員の使用する携帯電話をすべてスマートフォンに切り替え、旅行者がLINEなどで気軽に連絡できるようにした。そのほか添乗員が持参するWiFiルーターについて、同時接続台数を現在の5台から14台に増やした。