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観光V字回復、勢い加速へ 九州観光推進機構が大阪で説明会

 一般社団法人九州観光推進機構の2017年度下期観光素材説明会がこのほど、大阪市内のホテルで開かれた。昨年の熊本地震以降、Ⅴ字回復する九州観光需要の高まりを受けて旅行会社の担当者が約120人出席、満席の盛況ぶりだった。

 主催者を代表してあいさつした同機構国内誘致推進部の田上武史部長は「地震直後の5月は8割減まで落ち込んだが、ふっこう割の効果もあり昨年11-12月には対前年100%を超えるところまで戻ってきた。今年4月からはポストふっこう割として『九州からありがとうキャンペーン』を展開している。九州は一つをテーマに、おもてなしの心でプロモーションを行っている。下期商品にぜひ、キャンペーンのロゴをつけて販売してほしい」と要請した。

 九州ふっこう割は昨年7-9月、10-12月に展開し270万人の宿泊需要を生むなど、大規模災害による風評被害を抑え観光需要を回復させる手段として小さくない効果を挙げた。

 九州全体の今年度の話題として、博多祇園山笠や唐津くんちなど6つの祭りがユネスコ無形文化遺産に登録されたほか、今年3月に34番目の国立公園として「奄美群島」が指定されたこと、高千穂神楽や壱岐神楽など5県の神楽がネットワークを組んだことを紹介。また、JR肥薩線に観光列車「かわせみやませみ」がデビューしたことや、九州のバスが乗り放題の「SUNQパス」、九州内を走る全鉄道が乗り放題の「旅名人の九州満喫きっぷ」も紹介し、利用を呼びかけた。

 下期に向けては、2018年大河ドラマ「西郷どん」の紹介や、世界遺産登録の「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の旅行商品造成マニュアルの完成、配布が発表された。

 さらに各県からも観光素材を説明。長崎、熊本、大分の3県は「九州横断キリシタン関連遺産紀行」とし、竹田の城下町や長湯温泉(大分県)、天草キリシタン館や﨑津集落(熊本県)、原城跡や雲仙地獄(長崎県)などの素材を紹介した。

 そのほか、平成筑豊鉄道の貸切列車「へいちく浪漫号」(福岡県)や、来年3月17日から「幕末維新博」を開催(佐賀県)、本格焼酎の酒蔵めぐりの旅(宮崎県)、薩摩半島と大隅半島をつなぐ航路と大阪-志布志航路に新造船が就航(鹿児島県)などが紹介された。

 (17/07/13)


情報提供:トラベルニュース社