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チェンマイでロングステイフォーラム開催、長期滞在の魅力訴え

  • 2017年8月2日

不動産や病院、銀行などを視察、アクティビティ体験も

会場の様子。チェンマイの文化体験が楽しめるブースも

 タイ国政府観光庁(TAT)は6月15日から16日にかけて、北部の都市チェンマイでロングステイを検討している日本人向けに「ロングステイフォーラム」を開催。日本から36人が参加した。

 今年で4回目を迎える同フォーラムだが、15日に開催されたセミナーを中心に、現地で関連施設の視察や食事会、商談会、ゴルフやマッサージなどのアクティビティが体験できるようになっている。60代から70代のシニアの参加者がメインだが、30代後半のノマド(オフィスなど場所にとらわれず仕事をするワークスタイル)夫婦の参加もあった。参加者は、旅行会社を通しての参加や、ロングステイのサポート会社のアドバイスを受け、個人で手配して参加した旅行者も多く見られた。


さまざまな理由で選ばれるタイロングステイ

バンコクホスピタルは日本語スタッフもいるので安心。医療水準も高い

 15日に開催されたセミナー冒頭で挨拶に立った、TAT東京事務所所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏は、「タイ、特にチェンマイはとても住みやすい。タイの人は皆ホスピタリティに溢れ、フレンドリー。ロングステイデスティネーションとしてのタイ、そしてチェンマイの魅力を知って欲しい」と語った。

 続いて、TATマーケティングマネージャーの藤村喜章氏はタイロングステイの基礎知識について紹介。チェンマイがロングステイに適している理由としては、気候が良い、物価が安い、街がコンパクト、医療水準が高い、アクティビティか充実している、人が魅力的なことなどを挙げた。

 また、チェンマイのほかに人気のロングステイ先として、王室の保養地として優雅なリゾート「ホアヒン」や、タイに駐在している日本人が多く住み日本人街のある「シーラチャ」、タイで最も人気のリゾート「プーケット」などを挙げ、各地の特徴などを紹介した。

パネルデスカッションの様子(写真提供タイ国政府観光庁)

 その後、藤村氏をコーディネーターとし、ロングステイ財団の川嶋彩氏と、現地在住でチェンマイロングステイライフの会(CLL)のメンバー徳田圭子氏と石塚康紀氏を交えて、パネルデスカッションがおこなわれた。

 ロングステイ財団の調査によると、タイはロングステイの希望国・地域で2位と人気の高いデスティネーション。川嶋氏は「アクセスの良さ、コンテンツの多さがタイの魅力。観光ビザ範囲での滞在が多く、シーズンロングステイしやすい環境である」と選ばれる理由とトレンドを紹介した。

 予算のボリュームゾーンは15万円から19万円であるものの、ロングステイ財団の調査から、ロングステイ経験者と未経験者の予算を比較し、事前の予算より、実際の滞在費の方がかかる傾向にあるので、「余裕を持って計画することが重要」とアドバイスした。


チェンマイ在住のロングステイヤーと交流

視察で訪れたコンドミニアム。家具や電化製品、プールやスポーツジムも完備の物件が多い

 現地在住の石塚氏は、物価が安く年金の範囲内で生活できること、気候が良いこと、適度に都会、適度に田舎であることなどを魅力として列挙。例えば医療設備やスポーツ施設は都会並みに充実しているといい、ゴルフ場も多く楽しみが尽きないという。

 一方、徳田氏はCLLなど日本人のコミュニティがしっかりあって安心なこと、タイ語を習ったりフラダンスをしたり、あるいは寺院を観て歩くなど、毎日が充実していると語った。

タイ料理のクッキング教室。チェンマイでも人気のようだ

 ビザについては、両人ともチェンマイでロングステイビザを取得。日本で取得するには、英文の銀行預金残高証明書、犯罪経歴証明書、国立・公立病院発行の健康診断書などが必要で、手続きが煩雑な上、時間がかかる。タイ現地で取得する場合は、残高証明書は現地の銀行で、健康診断書も現地の病院で(特に国立・公立の指定がない)、犯罪経歴書については必要がないため簡単に取得できたという。

 フォーラムでは、チェンマイのコンドミニアムや医療施設などがブースを構え、参加者らと懇談。参加者には「もうチェンマイにロングステイすることを決めた」と明言する夫婦もいるなど、チェンマイロングステイを前向きに考えている参加者も多くいた。

取材協力:タイ国政府観光庁
取材:株式会社REGION 鷲山淳