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スカイマーク、16年度は増収増益に、4期ぶりの最終黒字

  • 2017年7月10日

市江氏  民事再生手続きを経て経営再建中のスカイマーク(BC)はこのほど、メディア向けの懇親会を開催し、2017年3月期の業績を発表した。売上高は前年比4.9%増の755億9500万円、営業利益は4.4倍の67億1800万円、経常利益は3.8倍の75億3300万円となり、純利益は392億5200万円の赤字から67億7500万円の黒字に転じた。最終利益の黒字転換は4期ぶり。

 売上高のうち736億400万円が旅客収入で、残り19億9100万円が付帯収入。営業費用は2.4%減の688億7700万円で、そのうち108億400万円が燃油費だった。営業利益率は6.8ポイント増の8.9%。

 有償旅客数は11.9%増の673万4219人で、ロードファクターは7.8ポイント増の84.2%。平均単価は7.6%減の1万934円だった。定時運航率は89.8%で、スターフライヤー(7G)と日本航空(JL)に続き、国内の航空会社では3位となった。

 そのほか、現預金残高は3.0倍の157億9100万円で、総資産は34.7%増の573億7600万円、純資産は2.9倍の105億8900万円。自己資本比率は10.0ポイント増の18.5%、社員数は3.5%増の2055人だった。

 業績について報告した代表取締役社長の市江正彦氏は、自己資本比率を18.5%にまで引き上げたことについて述べた上で「30%にまで引き上げれば健全な会社になる」と語り、さらなる経営再建に意欲を示した。BCに出資しているANAグループからの出向者については、当初は13人だったところを現在は12人に減らしたことを説明。「増やすことは考えていない」と述べ、自社の社員による自立に重きを置く考えを示した。

 そのほか、注力している定時運航率の向上については「徐々に改善し、現在は90%を超えている」と強調。今後については「定時出発率日本一をめざす」と語った。また、2017年度中に実現したいとしている国際線のチャーター便については、検討段階にあることを説明した上で「中国、韓国、台湾、グアムあたりが候補」と説明した。