新生滋旅協、加納新社長で船出 初の総会開く

 株式会社滋賀県旅行業協会(旧株式会社全旅しが、井田克己社長=フジツーリストサービス)と一般社団法人滋賀県旅行業協会(中河茂会長=メッツワールド)は5月23日、滋賀県草津市のクサツエストピアホテルで2017年度総会を開いた。

 今回は3月31日付けで解散した協同組合滋賀県旅行業協会(加納義之理事長=トラベルメイトサービス)が組合事業のすべてを「株式会社全旅しが」に移し、統合。社名を株式会社滋賀県旅行業協会に改称して初めての総会となる。任期満了に伴う役員改選では加納さんを新社長に選出し、井田前社長は監査役に就任した。

 加納新社長は「協同組合は35年の長い歴史に幕を閉じた。しかし諸先輩が築いてこられた財産は新会社が引き継ぎ、70社の会員の共有財産になる」と話し、利益を出せる会社にしていく決意を表明した。

 井田監査は「力のある組合を解散して統合していただいたのは英断で、頭が下がる思いだ。数の力は大きい。これまでの滋旅協と全旅しがの力を結集し、結果を出していってほしい」と語った。

 今年度事業としては(1)全旅本部が進める各種事業の積極的な展開と近畿・東海旅行業連合会との連携・強調を図り、会員事業のサポート体制の構築(2)会員ニーズに応えるためネットを活用して販路拡大と販路開拓の支援(3)日本旅行αライン導入促進(4)全旅およびKTT旅行災害補償制度の利用促進とサポート体制の整備-などに取り組む。

 一般社団法人滋賀県旅行業協会の総会では中河会長を再任し、いずれの議案も原案通り承認された。今年度事業のうち経営推進事業については(1)国内観光の振興および新たな旅行ニーズへの対応(2)国際観光交流の推進(3)経営推進活動を行う。

 中河会長は先ごろ倒産した旅行業者「てるみくらぶ」による影響を懸念し「地域に密着した対面のなかで安心と安全で喜ばれる旅行を提供していきたい」と、地域にこだわった旅行業の取り組みを訴えた。

 協定会総会では新会長に中崇(かつうら御苑)さんを新会長に選任し、伊藤和幸前会長は相談役に就任した。協定会総会終了後、旅行業協会と合同懇親会を開いた。

 (17/06/29)


情報提供:トラベルニュース社