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TK、トルコ復活に向けセミナー開催-商品造成訴え

  • 2017年5月25日

パネルディスカッションの登壇者。左から4人目がTKの堀氏、5人目がトルコ大使館の大森氏  ターキッシュエアラインズ(TK)はこのほど、都内で旅行会社向けのセミナーを開催した。セミナーでは、トルコ共和国大使館・文化広報参事官室マーケティング担当の大森正光氏や、同大使館が主催したファムツアーで4月上旬にトルコを訪問した旅行会社の社員などによるパネルディスカッションを実施。司会を務めたTK東京支社旅客営業部部長の堀直美氏は、「トルコはTKのライフライン。テロ事件などで落ち込んだトルコの市場の復活に向け取り組んでいきたい」と意欲を語った。

 トルコ共和国大使館によれば、2016年にトルコを訪問した日本人旅行者数は、昨年7月に発生したクーデター未遂事件などの影響により、前年比57.4%減の4万4695人まで減少。しかし、堀氏は「今年の春は欧州市場に復調の兆しがあり、トルコもお客様の選択肢の1つに挙がってきた」と説明。現地の旅行会社からは、4月に500名の日本人を受け入れたという話もあったという。

 同氏は「トルコは通年で魅力的なデスティネーション。冬の商戦が始まるなか、トルコを冬の商品の選択肢に加えてほしい」と語り、旅行会社に協力を呼びかけた。大森氏も、トルコの伝統的な飲み物「ボザ」や、カタクチイワシを使った料理、ボスポラス海峡の冬の景色、トルコの伝統的な公衆浴場「ハマム」などの魅力を紹介した。

 ディスカッションでは、ファムツアーの参加者がトルコの現地の状況を説明。治安については「行く前は多少不安を感じていたが、イスタンブールは普段と変わらない様子で、通常通り観光できた」「私服警備員が多く、以前と変わらない雰囲気」との声が挙がった。また、大森氏はトルコの治安対策について、ショッピングモールやホテルの入口に荷物検査所を設けていることを説明するとともに、イスタンブールのアヤソフィア博物館の前に警察官の詰め所ができたことを例にあげ、「テロの抑止力になっている」と語った。

 このほか、パネルディスカッションではファムツアーの参加者がトルコの春の魅力を紹介。毎年春にイスタンブール市内で開催される、チューリップフェスティバルを訪れた体験を語り、「開花時期が場所ごとにずれているため、1ヶ月間ずっと楽しめる。花に興味がある日本人には適している」と、来年以降の商品造成に意欲を示した。

 本誌の取材に応えた大森氏は、今年の春以降、トルコを訪問するパッケージツアーが徐々に増えてきた旨を説明。引き続き旅行会社に対し、ツアーの造成を呼びかけるとともに、祭りなどをアピールすることで商品ラインナップの拡充をめざす考えを述べた。すでに成果は出ているといい、一例として、このほどJTBロイヤルロード銀座が特別企画商品として、6月から11月出発のツアーを3コース企画したことを紹介。このうち2コースは新しいコースで、例えは7月13日出発の「オイルレスリング・フェスティバルと古都エディルネ6日間」ではエディルネに2泊し、オイルレスリングの大会を観戦する。