外務省、ラマダン期間のテロに注意喚起、過去2年の事件受け

  • 2017年5月22日

 外務省は5月22日、「海外安全ホームページ」で、5月27日頃から6月27日頃までのラマダンとラマダン明けの祭りの期間中について、テロ事件に対する注意喚起のための新たな広域情報を発出した。イスラム教過激派組織のISILが2015年と16年に、ラマダンの期間中にテロを呼びかける声明を出しており、声明との関連は明らかではないが同期間中に複数のテロ事件が発生したことを受けたもの。5月22日時点では同様の声明の発出は確認されていない。

 16年のラマダンの期間中には、例えば6月28日にイスタンブールのアタテュルク国際空港で自爆テロ事件が、7月1日にバングラデッシュのダッカで日本人襲撃テロ事件が発生している。なお、ラマダンの日程は目視による月齢観測に基づくため、日程は変更される可能性がある。

 こうした状況を踏まえ、外務省は旅行者に対し、ラマダンの期間中は最新の情報の入手に努めるとともに、観光施設やイベント会場、宗教施設、政府関連施設などテロの標的となりやすい場所を訪れる際には周囲の状況に注意を払うよう要請。イスラム教徒が集団礼拝をおこなう金曜日については、モスクなどの宗教施設を狙ったテロや襲撃などが起こる可能性があるため、特に注意するよう呼びかけている。