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南アで見本市「INDABA」開幕-5年以内に旅行者500万人増へ

会場のインコシ・アルバート・ルツーリ・コンベンション・センター (ダーバン発 特派:佐藤淳子) 南アフリカ共和国のダーバンで5月16日、アフリカ大陸最大の観光見本市「ツーリズムINDABA(インダバ)2017」が開幕した。今回はアフリカの21ヶ国から1000社以上の旅行関連業者が出展。日本からはメディアを含む15社が参加した。なお、参加者の総数は5月17日時点では公開されていない。

INDABA開幕のベルを鳴らすズマ氏  オープニングセレモニーで登壇した、南アフリカ共和国大統領のジェイコブ・ズマ氏は、国連世界観光機関(UNWTO)が発表した2016年の海外旅行者数が約4%増だったことを説明。「アフリカ大陸への旅行者数はその倍にあたる8%増だったが、全旅行者数のわずか5%のシェアに留まっている」と語り、「アフリカ大陸は今後更なる成長が見込める、高いポテンシャルを持つデスティネーション」と強調した。

 さらにズマ氏は、今後5年以内に国内外から同国への旅行者数を500万人増やす目標を掲げた「5 in 5観光成長戦略」を推進する計画を紹介。目標達成に向け、新興市場と位置づけるアジアや中東地域などの開拓にも尽力していく考えを示した。なお、INDABAを主催する南アフリカ観光局によれば、16年の全世界から同国への旅行者数は12.8%増の1004万4163人だった。このほか、ズマ氏は詳細は明らかにしなかったが、新しい観光キャンペーンも実施する計画を明かした。

カーサ氏  南アフリカ観光局によれば、16年の日本人訪問者数は前年比27.7%増の2万5802人で、アフリカ西部で流行したエボラ出血熱の風評被害により激減した15年から大幅に回復した。今年4月に観光大臣に就任したトコジレ・カーサ氏は本誌などの取材に応え、「南アフリカ共和国では常に新しい魅力が発見できる。アジアのように遠方からの旅行でも訪れる価値があるデスティネーション」とアピール。さらに、今後の戦略として「南部アフリカを周遊する旅行のプロモーションにも注力していく」考えを説明した。

会場の様子。写真の手前はラグジュアリートラベル向けのパビリオンの一部。奥のスペースが「ヒドゥン・ジェムズ」  なお、INDABAは中小規模の旅行事業者の支援に注力しており、今回も昨年に引き続き、専用の商談スペース「ヒドゥン・ジェムズ」を設置。90社がブースを出展したほか、出展者が5分ずつプレゼンテーションをおこなうイベント「スピード・マーケティング・セッション」も開催した。このほか、今年はラグジュアリートラベル向けの観光素材を集めたパビリオンも設置した。