北陸の霊峰・白山開山1300年(1) 社寺、山麓各地で記念事業
北陸が誇る霊峰・白山が今年開山1300年を迎える。この節目の年に地元では記念行事を展開。山と緑と水。白山の魅力を前面に放つ一年になる。この特別な年こそ、山の恵みである温泉地に宿泊して、白山が生む壮大な景観と清澄の世界に浸りたい。
白山神社総本山や白山平泉寺で
北陸の山岳信仰の中心、白山が今年で開山1300年。石川、福井、岐阜にまでまたがる広大で壮大な景観、麓にもたらす恵み。強大な存在感を放ち、古くから霊山信仰の聖地として地元から仰がれ続けている。白山比咩神社を擁する白山市をはじめ山麓各地では記念事業が開かれ、一帯が賑わう1年になる。
白山比咩神社は白山をご神体とする全国約3千社の白山神社の総本山。地元では「白山さん」として親しまれている。今年は開山1300年の記念事業が夏に向けて目白押しだ。
山頂にある奥宮では祈祷殿で7月1日に開山祭、同18日に大祭が催される。そして泰澄によって開山された8月9日に記念の奉祝奥宮祭、白山比咩神社では奉祝奥宮遙拝式が執り行われ、節目を祝う。同神社では続く10-11日には奉祝大祭が開かれ、白山信仰にまつわる伝統芸能などが披露される。宝物殿では9-20日に国宝と重要文化財を特別公開する。
麓の白山市では来年3月まで記念イベントを設定。6月29日-7月1日は、手取川河口で採取した伏流水をタスキリレー形式で白山室堂に返す「白山登山・白山お水返しオープニングセレモニー」を実施する。8月9-11日は白山比咩神社の大祭にあわせた「記念どんじゃら市」、10月21日-11月26日は白山市立博物館で特別展「白山下山仏と加賀禅定道」、10月22日は松任学習センターで白山に関するシンポジウムなど多彩な催しが開かれる。
勝山市の白山平泉寺は白山の越前側の登拝口にある山岳寺院で、泰澄が開創。境内全域が国史跡に指定されており、苔に覆われた独特の風情に多くの人が魅せられている。記念行事としては7月16-17日に平家琵琶の演奏会、18日には白山開山1300年記念大祭が催される。
白山信仰を支えてきた小松市の那谷寺も開創1300年。大祭として「なた祭」が開かれ、食と市、まち歩き、音楽、歴史文化など様々なテーマの観光イベントで盛大に同寺の節目を祝う。4月30日は開山1300年神式大祭を執り行った。
(17/05/17)
情報提供:トラベルニュース社