島根・有福温泉の公衆浴場運営会社が破産、負債1.8億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、島根県江津市の有福温泉で公衆浴場などを運営していた有福振興は5月1日、松江地方裁判所浜田支部に破産を申請し、2日に破産開始決定を受けた。負債総額は約1億8000万円。
同社は有福温泉街の活性化を目的に、地元の旅館経営者らが出資して1993年に設立。公衆浴場の運営などを手がけており、2008年には金融機関から1億7000万円を調達し、空き家を利用した外湯施設や貸切風呂、地元産品を使用した洋食を提供する「有福カフェ」などを開業。温泉街の再興に向けてさまざまな取り組みをおこなっていた。
しかし旅行者の減少が続いたことで、15年3月期は5987万円の売上に対し1341万円の赤字を計上しており、17年3月にはカフェや貸切風呂の営業を停止。多額の負債を抱えたことなどから事業の継続を断念し、今回の措置となった。なお、同社が運営していた3件の公衆浴場は、江津市が運営を引き継いでいる。