週間ランキング、1位はホノルル空港の改称、てるみ関連も

[総評] 今週の1位は、ホノルル空港の名前が「ダニエル・K・イノウエ国際空港」となったことをお伝えしたものでした。新しい名称は見ての通り日系人の名前で、2012年まで約50年に渡ってハワイ州選出の米国上院議員を務めたダニエル・K・イノウエ氏の功績をたたえて改称したとのことです。一般メディアに遅れてお伝えしたためアクセスはさほど集まらないのではないかと思っていましたが、さすがのハワイ、さすがホノルルといった印象です。

 いうまでもなく日本とハワイの関わりにおいて移民の存在は欠かすことができませんが、その歴史は非常に古く、最初の移民は江戸時代末期にハワイへ移住したそうです。また、関係の深さという意味では、最初の移民受け入れの直後に、ハワイ王国側から王女と日本の皇室との縁談が提示されたこともあるとのことです。

 実は、私もこうした事実を今回の名称変更を受け少し調べて初めて知ったのですが、逆にいえばありがたい学びの機会となりました。

 旅行業における商材は基本的には文字や数字によって構成される情報であり、デジタルデータ化することができ、そのためにOTAや直販と同じ土俵に立たざるを得ずに苦労しています。しかし、単純にデータを右から左へ流通させるだけでなく、例えばハワイとの関わりのように直接は関係のない多様な情報を知っておき場面によって組み合わせることができれば、新たな価値を創出できることもあるでしょう。

 何かを知りたいという思い、新しいことを知った時に嬉しいと思う気持ち、いわゆる「知識欲」は過去も今後も旅行業にとって大きなビジネスチャンスですが、売る側がそれを持たなければ誰もついてきてくれないでしょう。これは旅行業に限りませんが、やはり自分が良いと思うもの、おもしろいと思うことが基本中の基本であるはずです。

 4位には、てるみくらぶで内定を取り消された方々を対象に旅行業界側が面接イベントを開催し、結果としてこれまでのところ28名が採用されたというニュースがランクインしていますが、彼らに限らず特に若手の皆様には、是非自分の世界を限定せずに色々な物事に興味を持っていただき、「知ること」を楽しんでいっていただきたいと願っています。

 また、てるみくらぶに関しては観光庁や日本旅行業協会(JATA)で検討会などが始まっているところですが(リンクリンク)、業界環境は今後も変わり続けるわけですので状況に合わせて柔軟に再発防止策と、万が一にも再発してしまった時の備えをしていただきたいと思います。

 なお、このほか3位にはアメリカン航空(AA)日本地区営業部統括本部長の永井哲也氏のインタビューが入りました。タイトルで明示しております通り記事広告なのですが、ランキングに加えることをお約束したものではなく、この順位は純粋に読者の皆様のご興味が反映された結果です。

 一般的に広告は嫌がられるものとされていますが、そうならないことは業界誌らしい傾向だと思うとともに、広告とはいえサプライヤーと旅行会社の関係深化に少しでも貢献し旅行業界の成長に寄与したいという願いが感じていただけた結果ではないかと考えております。

 日刊トラベルビジョンの登録メールアドレス数は6万件を超え、旅行業界に特化したWEB媒体としては最大の読者基盤であると自負しております。ご好評いただいている求人広告を含め、今後とも様々な場面でご活用いただければ幸いです。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2017年05月08日0時~05月12日13時)
第1位
ホノルル空港、「イノウエ空港」に改称、日系議員にちなみ(17/05/08)

第2位
アリタリア、事業再建手続きを申請、運航は継続(17/05/08)

第3位
インタビュー:アメリカン航空日本地区営業部統括本部長の永井氏 [PR](17/05/10)

第4位
てるみ内定者、28人がJTBグなどに採用-JATA面接会(17/05/11)

第5位
西豪州、英語を話したくなる教育旅行、SGHやSSH対象に視察実施(17/05/10)

第6位
ANAとJAL、GWの国際線旅客数は4.5%増、利用率8割(17/05/08)

第7位
JTB、セブ島に訪日向け店舗オープン、フィリピン3軒目(17/05/09)

第8位
スターフライヤー、20年に売上450億円-18年に国際線(17/05/08)

第9位
KNT-CT、16年度売上高は3960億円-17年は増収増益へ(17/05/11)

第10位
ANAとJAL、16年度の国際線旅客は5.3%増、利用率は78%(17/05/10)


※除外した記事(本来は10位以内にランクイン)
 ◆人事、日本航空部長級(17/05/10)