東武トップ、てるみ内定者向け入社式、JATA面接会きっかけに4名入社
東武トップツアーズは5月1日、今年2回目の入社式を開催した。今回入社したのはてるみくらぶの内定取消者4名で、4月8日に日本旅行業協会(JATA)が開催した「てるみくらぶ内定者対象就職面接会」をきっかけに採用を決定。冒頭で登壇した東武トップツアーズ代表取締役社長の坂巻伸昭氏は「皆さんと4月に入社した方の違いは入社日が5月1日ということだけ」と述べ、「(4月3日入社の147名と合わせて)151名の新入社員として、新しい東武トップツアーズを作っていってほしい」と期待を示した。
東武トップツアーズ執行役員人事総務部長の城戸尚志氏によると、JATAの就職面接会では16名の応募があった。グループワークを省いたものの、通常とほぼ同様のプロセスで就職試験を実施し、東武トップツアーズの採用基準に達した4名を採用したという。城戸氏は「旅行業をめざしている学生の存在は大切。せっかく旅行業に入ろうとしていた方をぜひ採用したいと思った」と話し、入社日は遅くなってしまったもの「自信をもって正々堂々と頑張って欲しい」と期待を示した。
入社式では、4月入社の新入社員と同じプログラムを実施。坂巻氏は「登壇するときは通常台本を持たないようにしているが、4月3日の入社式と同じことをお伝えしたいので今回は台本を見ながら話させてもらう」とし、4月の入社式と同様の訓示を述べた。
入社式後に本誌らの取材に応じた新入社員の4名は、「内定取消を聞いたときはただ驚いて、何をしたら良いのかわからなかった」とコメント。「就職を再開して他の業種も視野にいれたが、やはり旅行が好きなので旅行会社に就職しようと思った」と話し、「多くの旅行会社さんが一同に集まる面接会をすぐにJATAさんが実施してくださったことで、このように入社することができた」と意見を述べた。
応募する企業を選ぶ際は「(破産による内定取消は)よくあることではないと思うので、そこまで意識はしなかった」ものの、「会社の規模は少し気になった」と説明。今後については、「まずは会社に慣れて、(すでに4月に入社している新卒社員を)追い越すぐらいの気持ちで頑張り、追いつけるようにしたい」と意欲を示した。
なお、てるみくらぶの倒産では約50名の学生が内定を取り消されたとされており、JATAの面接会には約35名の学生が参加したという。JATAでは5月11日の定例会見で、JATA就職面接会に参加した企業の採用状況を発表する予定だ。