仁川、乗継時の楽しみ方と年末の2タミ開業をアピール
仁川国際空港公社はこのほど、大韓航空(KE)と共同で旅行会社向けのセミナーを開催し、昨年5月からアピールしているという乗継時の「8つの楽しみ」について説明するとともに、今年12月にオープンする予定の第2ターミナルの概要について紹介した。同空港をハブとするKEは、2017年夏ダイヤにおける変更点などついて説明し、そのなかでも、早朝に羽田を出発していたKE720便の出発時刻を早めて利便性を高めたことを強調した。
冒頭では同公社のアビエーション・マーケティング・グループでデピュティ・エグゼクティブ・ディレクターを務める崔民娥氏が挨拶。01年の開港から16年で、年間57万7000万人が利用する世界第7位の空港にまで成長したことに謝意を示すとともに、その成長を支える日本人利用者については「今後も利便性を向上させていきたい」と語った。具体的には日本語話者の乗継ガイドを拡充する考えなどを示した。
乗継時の「8つの楽しみ」について説明したエアライン・マーケティング・チームのシニア・マネージャーを務める林勳氏は、「旅行会社や航空会社が提供できない楽しみ方を空港が提供したい」と強調。乗り継ぎに要する時間を「2時間以内」「2時間から5時間」「5時間以上」の3つに、興味の対象を「食と休息」「韓国を体験」「買い物」の3つにそれぞれ分類した上で、シチュエーション別に8つの楽しみ方を紹介した。
林氏は2時間以内については「韓国を含む各国の料理」と「韓国文化体験センター」、2時間から5時間については「無料のリラックスチェアーやシャワー」と「近隣への無料バスツアー」、5時間以上については「地方への有料バスツアー」と「有料ラウンジとトランジットホテル」を提案。「免税店での買い物」などについては時間に関わらず楽しめるとし、そのほか8つ目としては「乗継利便性の高さ」を挙げ、MCTが45分と短いことをアピールした。
第2ターミナルについては、各地の有名な飲食店の支店を集めるほか、仮眠エリアやキッズスペース、フィットネスルーム、通常の有料ラウンジに加えて30人程度を収容できる「グループラウンジ」なども設ける予定であることを説明。空港の近くでは4月20日に統合型リゾート(IR)の「パラダイスシティ」がソフトオープンしたことも伝えた。第2ターミナルが完成すると年間の利用者数は5800万人から7200万人に増加する見通し。
▽KEは羽田早朝便を前倒し、電車で空港入り可能に
KEからは東京旅客支店長の高常淳氏が挨拶し、第2ターミナルがKEとスカイチーム加盟会社の専用ターミナルとなることで、利便性はさらに向上する旨を説明。同支店販売課の武田啓誠氏は、4月28日に仁川/バルセロナ線の運航を開始することなどに加えて、夏ダイヤでは羽田発仁川行きのKE720便を6時20分発から深夜2時発に変更したことを強調した。これにより電車が運航している時間帯に空港入りし、同日乗継ぎができなかったアトランタやヒューストン、武漢などにも乗り継げるようになったという。