第2種の京阪津ツーリストが破産開始、負債6億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、京都府の第2種旅行業者の京阪津ツーリストは4月3日、大津地方裁判所から破産開始決定を受けた。負債額は推定6億円。1972年に入会した全国旅行業協会(ANTA)の正会員企業で、ANTAによると4月14日時点で旅行者などから弁済を求める申し出はないという。弁済限度額は1400万円。
同社は1966年11月に京都市で設立。京都府・大阪府・滋賀県に拠点を設け、官公庁や学校、一般法人への営業を展開していたほか、一般向けには大手旅行会社のパッケージツアーなどを販売し、96年9月期には約51億円の売上高を計上していた。
しかしその後は、同業他社との競争激化や法人需要の減少などから、業容が大きく低迷。2001年には滋賀県草津市に本社を置くバス事業者の帝産湖南交通の傘下に入った。15年9月期には本社を草津市に移転し、東近江市の営業拠点を閉鎖するなど経営のスリム化をはかったが、業績は改善せず事業継続を断念した。